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2008.10.29

年間戦略の中のセミナーの役割と注意点

出典:BPnetイベント(スキルアップコラム) / 庭山一郎

マーケティング活動の中で「セミナー」が持つ役割をご存知ですか?BtoBのセミナーには、受注に繋がる重要なミッションがあります。

BtoBの年間のマーケティングプランの中で「セミナー」は、自社内に潜在的なニーズを持った見込み客が、その製品やサービスを「確認」するための非常に重要な工程である。同時に販売サイドから見ても、展示会などで収集した見込み客データを選別し、案件を生み出すために欠かせない工程なのだ。

意思決定のダウンサイジング

日本企業の意思決定のプロセスの変化を考えれば、セミナーの重要度は以前より高くなっている。

「キーマンさえグリップしていれば売れる」というやり方はもう多くの業種で通用しなくなっている。
例えば企業が工場を作る場合、ラインの設備投資は時に数十億円にもなる。その機種や業者選定を30代前半、あるいは20代後半の若いエンジニアが主導している。彼らの肩書きはリーダー、課長補佐、良くても課長である。しかし、実際には彼らが選定し、それを技術本部長、工場長、技術担当役員など、今まで決裁権者と言われていた人たちがひっくり返すことはほとんど無いという。
つまり、ゴルフや酒席でいくら決裁権者と人間関係を作っても、現場の若いエンジニアに支持されなければ売れない時代になった、ということなのだ。

セミナーは情報の確認の場

こうなると今までの戦法はほとんど使えない。組織はピラミッド構造だから若いエンジニアは人数も多いし、外から見ればその中の誰が選定を主導しているのかは見えにくい。もし判ったとしても、上長を飛ばして若い彼らをゴルフや酒席で接待することは不可能に近い。

しかも彼らは、若いから「未来」に責任を負っている。もし生産ラインに使い勝手の悪い機械を導入してしまえば、彼らはそのラインが動き続ける限り「誰がこの機械を選んだんだ?」という現場の声を聞き続けなければならない。「現場を知らないから」「判断力が無いから」「お人好しだから」。そんな陰口を言われたくないから彼らは真剣に情報を集める。セミナーは、その「情報収集と確認の場」として機能する。

セミナーで何を確認するのか

では、彼らはセミナーで何を確認するのだろうか?例えばある設備の選定をしているとして、担当者が会うメーカーや商社の営業は当然自社製品に関して良いことしか言わない。それを鵜呑みにするわけにはいかないので、セミナーで以下の項目を確認するのだ。

  • 【ソリューション】
    本当に自分の会社の問題を解決できるのか?実際に解決した事例はあるのか?

  • 【自社に合っているか】
    自社と「同業種、同規模、同部門」とおぼしき人がセミナーに来ているか?

  • 【市場に支持されているか】
    満席かガラガラか?営業の言う「注目されています」「人気があります」という言葉が本当ならセミナーは満席のはずだ。

会場準備

コストが安いから自社内で開催するという会社があるが、私はこれをお勧めしていない。何故ならば、顧客ではなく見込み客を対象としたセミナーの場合、参加者のニーズは情報収集であり、比較検討なのだ。だからこの段階で特定の企業と深く関係するのを避ける傾向が強い。候補企業とできるだけフラットに接したがる傾向がある。
今は駅から近くて設備の整ったセミナールームが40人の部屋なら8万円程度で借りられるのだ。

内容

出来るだけ事例紹介をメインにすることをお勧めしている。BtoBの場合、稟議システムがあるので、セミナーに来た人が、社内に説明・説得しなければならない。その時に判りやすいのは、スペックや形状ではなく、自社と同じような業種や規模の会社の問題を解決した、という事例を使って表現することなのだ。

集客

集客に自信が無いからセミナー開催に消極的、という会社は意外に多い。

会場を予約し、講師も依頼し、司会の段取りも済ませた・・・。しかし告知をしても参加申し込みが増えないまま開催日がどんどん近づいてくる。申し込みの人数が気になって眠れない。仕方がないので営業部門や代理店に集客協力をお願いする。売ることが目的の営業部門にとってはセミナーの集客は本来の仕事では無いから当然動きは悪い。いよいよ当日が近くなると社内の新人をサクラに仕立てて何とか体裁を取り繕う・・・。

一度でもこんな経験をすれば誰だってセミナーは嫌いになってしまう。しかも参加者にガラガラのセミナーを見せることは、市場から注目されていない、人気が無い、とわざわざ証明するようなものだ。結果的に営業の足を引っ張ることになる。

集客シミュレーション

しかし、弊社のクライアントにはこうしたセミナー集客に関する苦労はほとんど見られない。
それは、セミナー集客のシミュレーションが細密に出来るので、30人でも50人でも100人でも、しっかり満席に出来るからだ。

例えば40人のセミナールームを満席にするとして、当日欠席を30%とすると60人の参加申し込みが必要、60人の参加者を申し込み率(コンバージョン率)10%で見ると600人のセミナー紹介Webの訪問者が必要、600人のWeb訪問者をクリック率5%で見ると12000人にセミナー告知をしなければならない。と集客の設計を引き、その通りに実行できるのだ。
もし過去の展示会や営業の名刺交換で収集し、パーミッションをとった見込み客リストを20000人持っていれば、その中からエリア、業種、規模などで選別して、セミナーに来て欲しい12000人を絞り込んで告知することができるので、さらに上質の参加者を集めることができる。

ターゲットを明確にして集客し、満席の中でエッジの効いた事例で製品やサービスを紹介する、こうしたセミナーなら必ず営業案件を創出し、売上に貢献できるのだ。

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