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2007.05.07

BtoBマーケティングの視点から考える、話題のWeb2.0とは!?

text:Hiroko Hatanaka

BtoBマーケティングを行う企業にとってのWeb2.0とは!?支持拡大のツールや提言・ガイドラインまで。

Web2.0に関するおおまかな見方はよく耳にしますが、実際に何を意味するものなのか、人々の意見が一致することはまずありません。新たなテクノロジーだと言う人もいれば、社会のトレンドだと言う人もいます。

今回、話題のWeb2.0について、2回に分けてルース・スティーブンス氏よりご紹介致します。

Web2.0:BtoBマーケティングを行う企業にとっての真の意味とは何か。〜by ルース・スティーブンス〜

Web2.0は、例の「ドットブーム」の再来にすぎないと主張する人もいますが、バブルのような一時的なものではなく、よりビジネスの意味合いが強いものと言えるでしょう。

これまで目にしてきた中で最も適切なWeb2.0の定義は、「ウェブを介して配信される次世代型オンラインサービス」というものです。ウェブの発信者からウェブのユーザーに主導権が移り変わっていることが、Web2.0の特徴だと見る人は多いはずです。さらに、Web2.0の登場によって、ネットワークをプラットフォームとしてすべてのユーザーに等価のアクセスが保証されるという、インターネットの理想郷に近づきつつあります。

では、マーケティングを行う企業にとって、Web2.0はいったいどのような意味を持つのでしょうか。特に企業間の電子商取引(BtoB)の世界にとっては、非常に興味深い意味合いがあります。Web2.0の代表的な用途である、ブログ、ポッドキャスト、wiki、RSSフィード、ソーシャルネットワークなどは、BtoBマーケティングツールの一部として急速に支持を拡大しています。

とは言え、扱いには一定の注意が必要です。ここでは、マーケティングを行う企業のための提言とガイドラインを述べておきましょう。

  • Web2.0を活かしたPRを心がけ、営業戦略上のうたい文句をやめてソートリーダーシップの確立を目指しましょう。話し言葉を使うようにし、自社のビジネスを大々的に宣伝するのではなく、自分の専門分野または顧客の関心事について語るようにしてください。

  • かつてない市場支配力を手中にしているのは顧客であることを忘れないでください。したがって、企業は大衆の主張や反応に対抗できるだけの柔軟性や信頼性を確立しなければなりません。

  • Web2.0アプリケーションの多くは、顧客や見込み客とのコミュニケーションだけでなく、これと同等またはそれ以上に、社内コミュニケーションで効果を発揮します。

  • ビデオなど、評価はまだ未知数の新しいWeb2.0アプリケーションが続々と登場しています。CMP Mediaが技術系バイヤー向けに、TechWebで毎日ビデオ配信を行うサービスを6月から開始したところ、このサイトでのコマーシャル枠が飛ぶように売れています。

  • Web2.0は、要は顧客を巻き込むためのものです。闘うのではなく、受け入れてください。顧客の支援を受けながら自社のビジネスを形成し、成長を実現することがすべてです。

  • この技術はいまだ開発途上にあります。いろいろ実験して、とにかくやってみることです。そして、刻々と成長を続けるインターネットに遅れずについていくことの困難と楽しさを実感してください。

次回は、Web2.0の代表的なツールをご紹介します。ご期待下さい。

Hiroko Hatanaka プロフィール
NY在住。NYの大学でダイレクト・マーケティングを学び、エイボンや英国資本の高級トイレタリーなどのマーケティングを手掛ける。現在はニューヨークの広告&PR代理店であるIWグループに所属。