2011.03.25
マーケター必読!プロに聞け!
本当の「営業支援」となるテレマーケティングとは?
株式会社エッジコネクション / 最高経営責任者(CEO) 梶山 啓介 氏
昔からマーケティング活動の中で利用されてきているテレマーケティング。
最近では、単なるアポイントの獲得ではなく営業貢献という面での成果も問われています。
金融機関で資産運用のコンサルティングセールス業務を行っていた経験を基に設立し、営業支援を軸としたテレマーケティングサービスを提供している株式会社エッジコネクション/梶山氏にお話を伺いました。
─近年BtoBの「営業支援」サービスが増えてきていますが、傾向などはあるのでしょうか。
梶山氏)2007年に会社を設立したのですが、当時はBtoBの業界でテレマーケティングや営業代行などの「営業支援」に対して、ネガティブなイメージを持っていた企業が多かった印象があります。売上のカギとなる“営業”行為を他社に委託するのは、抵抗があったようです。
しかし、リーマンショックあたりから、その潮流がかなり変わってきました。営業の人数も徐々に減り、限られたリソースの中で今まで以上の結果を出すことが求められてきたようです。自社で成果を上げても評価(インセンティブなど)されにくい場合、いわゆる“デキる”営業マンは会社を辞め、自分で会社を設立して成果報酬型でのアポイント獲得や営業代行を請け負う、なんてケースも多数見受けられました。
しかし、こちらも昨年の夏からはだいぶ淘汰されてきているように感じます。収益構造が不安定であるのもそうですが、委託をする企業側も、効率化を狙っただけのアウトソーシングではなく、「案件の質」にこだわるようになってきました。アポイントの数だけをコミットしてきた企業は減少しています。
─貴社の主力サービスであるテレマーケティングも、アポイントの「質」が重要視されているということですか?
梶山氏)そうですね。テレマーケティングに関して述べると、アポイントの目的は二極化してきたように感じます。
- とにかくアポイントを獲得する
- 確度の高いアポイントを獲得する
1の場合は数が勝負になってきますが、2の場合、同じアポイントでも一歩進んだところが求められます。さらに、近年BtoBの世界では製品が複雑化(ソリューション型)してきているため、ファーストコンタクトとなる電話での説明が難しいのです。
「なぜアポイントが取れたのか」「次回はどういった切り口でトークすべきか」など、仮説検証を繰り返し、本当に「営業支援」できるサービスをご提供させていただいているところが、当社の強みであると考えています。
─金融機関出身のメンバーで起業したとのことですが、どのような経験が現在の「営業支援」テレマーケティングに活きているのでしょうか。
梶山氏)私が前職で携わっていた金融機関の電話営業には、3つの特徴がありました。
1つ目は「ソリューション型営業」です。単純に“モノ”を売るお電話ではなく、お客様の大事な金融資産についての要望をお伺いし、最適なソリューションをご提案する必要があります。
2つ目は「お客様を主体的に促す」ということです。金融営業では“この金融商品を使ったら儲かります、これを買ったら5%上がります”という断定的な言い方が出来ず、あくまでも理解・納得いただいた上で、お客様の責任範囲で購入いただく必要があります。これはアポイントを取る時も一緒で、「5分でも良いからお時間ください」と言ってアポイントを取っても案件化の見込みは低く、営業を支援できません。お客様が主体的になって「ぜひ来てもらえますか?」と言ってもらえるような流れを作ることが重要です。
最後に「正確性」です。金融業は電話の録音が当たり前なので、嘘がつけません。
だからと言って電話で何でもお話すれば良い訳でもなく、トーク内容にも“適正さ”が求められます。
一見当たり前のことかもしれませんが、これらの経験を着実に積み重ねている実績がヒアリング力を活かしたトークに繋がり、現在のサービスとしてご提供できているのだと思います。
─重要なポイントですね。一方、テレマーケティングを実施してもうまくいかない企業が多く存在するのも事実です。プロの目から見て、実施にあたって必要なことや注意すべきことはあるのでしょうか。
梶山氏)さまざまな業種のお客様とお付き合いをさせていただいていますが、共通して感じるのは、リストの「質」の重要性です。
アプローチすべき担当者名の有無だけでも違いますが、それだけでは浅く、ニーズレベルまで分かった上でコールができると結果に大きな差が出ます。何度かシンフォニーさんと一緒にプロジェクトを行っていますが、しっかりとナーチャリングされ、その中でもニーズが顕在化しているリストを提供してもらえるので、話をスムーズに進行できますし、相手側の感触も良いです。闇雲にコールをする「コールドコール」との差は歴然ですね。
あと、当然「トークスクリプト」にも注意しなくてはなりません。どういった理由で電話しているのかをシンプルに答えること。キャンペーンなどの時期的なお知らせなのか、ニーズがあるだろうとの判断で電話したのか、相手に疑問を持たれないようにトークを構築することが必要です。そこを明確に答えられると、アポイント率は上がります。
そして、一番重要なのはコール後の「仕組み」です。残念なことに、ひとつひとつのコールに対しての興味はどの企業も高いのですが“コール結果を踏まえて今後のアクションをどうしていくか”を考え、仕組み化する、という流れが未整備な企業が多いのが実情です。
営業に渡したリストはどうなっているのか、3ヶ月後に再アプローチをするのか、育成する必要があるため当分はオンラインコミュニケーションなのか・・・。
きちんと振り分けて管理をするためには営業の協力も必要ですし、育成するためのツールも必要です。この仕組みを創ることが出来る企業が、今後生き残っていくのではないのでしょうか。
─「仕組み化」してはじめて「営業支援」に繋がるのですね。今後、テレマーケティング会社に求められることはなんでしょうか。
梶山氏)“営業マン”としての役割が求められてくるのではないでしょうか。以前は、テレマーケティング会社には主観で物事を判断することは望まれず、あくまでも客観的な事実の報告が求められていました。
しかし、最近では実際コールをした我々に対し、感想や意見を求めてくる企業が多くなりましたね。営業とテレマーケティングの垣根がなくなってきているのかもしれません。
お客様の声に応えるためにも、私達はプロとしてのノウハウを駆使し、相手の“本音”を聞き出す。そして、着実にPDCAを回して勝ちパターンを見つけていく。
そのような信念もあり、私達はサービスをご紹介させていただく際、実は「テレマーケティング」ではなく「ヒアリングセールス」という言い方をしています。
─理想的なサービスですね。では最後に、BtoB企業のマーケターに一言お願いします。
梶山氏)テレマーケティングを外部に委託する場合アポイント獲得が目的の大半かとは思いますが、営業へ繋げる前段階として「第3者の目」という活用の仕方でも良いと思っています。第3者的な意見をさまざまな角度から掬い上げることで、自社の強み・弱みを改めて知る良いきっかけにもなります。
業務範囲が広く、常に忙しいマーケターの方達にこそ、まずは『営業支援』の第一歩として我々をうまく使っていただきたいですね。
インタビュー後記
今回のインタビューでは、「営業とテレマーケティングの垣根がなくなってきている」という言葉が印象的でした。BtoBのマーケティング活動が徐々に活発になってきている中、固定概念に捉われず「営業支援」という目的に対してテレマーケティングをうまく活用することが重要なのだと思います。
株式会社エッジコネクション
最高経営責任者(CEO) 梶山 啓介 氏
TEL:03-5423-2677
コミュニケーションスキルと透明性を強みとした、営業支援サービスを提供。
IT業界をはじめ、広告業界業や製造業など幅広い業界の営業支援に携わっており、主力ビジネスである「ヒアリングセールス」は300社以上の実績がある。