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2008.02.26

マーケター日記【初心者向け】

どんなにデザインが良くても役に立たなければ意味がない!

Webでも紙媒体でも『誰に』『何を』見せたいのかが重要です。しかし、紙媒体の場合には、絶対に外せない重要なポイントがあるのです。

春に発売される新製品のパンフレットを作ることになり、今回は、新人Sが全体企画を担当。パンフレット制作に関する制作会社との窓口も担当することになった。
自分の企画したものが、人の目に触れるかと思うと、とても楽しみ。がんばらなくちゃ。

担当する営業部の営業にヒアリングをして、パンフレットに掲載したい内容をまとめた上で、いくつかの制作会社と打ち合わせをした。そのうちの2社に絞ってパンフレットの構成案を出してもらい、先輩や上司とも相談して、デザインや費用の面から、制作会社が決定した。

「大枠の企画の方はこれで問題ないから、Sさんの方で制作を進めておいてね。」
と先輩から言われ、Sはさらに気合を入れなおし、詳細な内容を進めることになった。営業にも再度要望をもらい、制作会社からいくつかのアイデアをもらい、打ち合わせをしながら、最終的なデザインを出してもらった。

デザインもなかなかいいし、最初に考えていたよりも多くの情報を盛り込んだ割にはすっきりしていて、我ながら良くできた!
先輩に誉めてもらえるだろうと上機嫌で出来上がったデザイン案を報告しに行ったところ、Sの元気な言葉とは裏腹に先輩は思案顔。

「何か問題ありますか・・・?」
「確かにデザインは素敵だけど・・・。営業にヒアリングしたって言ってたよね?このパンフレットって、そもそも『誰が』『どういうシーン』で使うの?あと、このパンフレットの役割は?」
「そこはちゃんと聞きました。すでに取引のあるお客様に新製品を紹介するために使うものです。」
「どういうシーンで使うかは聞いたの?訪問してこれを見ながら話をするのか、郵送するのか、っていうことだけでも作り方は変わってくるはずよ。」

え、そんなこと考えてもみなかった・・・。

「人が説明しながら使うものと、郵送されてきたものをお客様が見て理解するものとでは、言葉や掲載する順番、内容も違うはずでしょう?」

そうか・・・。『誰に』『何を』伝えたいのかってことにばかり気を取られてた。使うシーンが重要だったなんて・・・。

「使うタイミングのことは全然考えていなかったです。すみません。営業が入れたい情報を入れれば大丈夫かと思って・・・。」
「重要なのは、このパンフレットにどんな役割を持たせるのかなの。例えば展示会でたくさんの人に配って、お問合せをしてもらうためのものなのか、営業が新規に訪問するときのためのドアノックツールなのか、既存顧客への提案の際に使って、提案をサポートするものなのか、といったことを理解した上で作らないと意味がないチラシになってしまうでしょ。
せっかくいろいろなことを盛り込んでいるけれど、これだと不必要な情報が多いわね。その他の製品情報のボリュームも大きすぎるし新製品との関連がよくわからないでしょ。それよりむしろ事例をもうひとつ増やした方がいいんじゃないかしら。」
「そうですね。もう1回構成含め見直します・・・。」
「そうね。やり直し。ただし、時間がないから急いでね。」

Webに掲載する内容と同じに考えていたけど、紙媒体にさらに別の観点が必要だったのか。うまくできたと思ったのになぁ。とにかくもう1回視点を変えて、内容を見直そう!
Sは、気持ちを切り替えて、さっそく取り組み始めた。
だが、この後制作会社からデザイン修正費の追加請求が来ることには、まだ気づいていないのだった・・・。