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2007.02.19

Dellに見る見込み客の単純セグメントと「BANT条件」

本質はシンプルで判りやすかった!外資系企業のセグメント方法

ミミズクのノヤンじゃ。データベースマーケティング一筋にもう20年以上も研究を続けてきたんじゃが、このシリーズでは企業のマーケティング担当者が理論武装するための基礎理論を学んで欲しいんじゃ。

今回は見込み客をどうセグメントするかというテーマをDellを例にあげて話そうかの。
展示会やセミナー、あるいは営業がデスクの中にしまっている名刺、そして東京商工リサーチや帝国データバンクなどからの購入リスト、企業の中には実に多くの見込み客リストが眠っているんじゃな。
この眠っている資産を起こして、営業が喜んで追いかけてくれるような有望見込み客に選別するのもマーケティング部門の大事な仕事なんじゃが、その時にどんな基準でこれらの見込み客を選別するかが問題なんじゃ。

例えば名刺の中だけ見ても、社名でおおよその業種がわかるものが多いし、住所や郵便番号などのエリア情報もある、また部署や肩書きなどの個人の属性データもあるからセグメントの材料は多いんじゃ。もちろんその名刺やアンケートを集めたリソースも重要な要素になる。展示会でのブース来訪者とセミナーの来場者はステータスが違うし、Webからの資料請求者はもっと上位にランクされるべき人たちなんじゃ。

そして、きちんとデータ管理ができて、企業ごとに名寄せ(マージ)が出来ていれば、この企業情報に「売上げ」などの属性データを付け足すことが出来るんじゃ。これも外部リスト(東京商工リサーチ、帝国データバンク、D&Bなど)を購入するのじゃが実は購入することができる企業の属性情報はかなり項目数が多いんじゃよ。
業種コード、資本金、売上げ、利益、営業年数、企業評価点などの与信情報や、従業員数、営業拠点数、工場数などの企業プロファイルまで多種多様な情報を購入することができるんじゃ。
「個人情報保護法が導入されて一切リストは買えなくなった」と思っている人が多いのじゃが、これは誤解なんじゃよ。個人情報保護法はあくまで「個人」の情報を保護する法律で、企業は法的に人格を付与されている「法人」ではあるが、「個人」ではないんじゃ。じゃから法人データを購入することも、それを自社のデータベースに付与することもなんの制限もないんじゃよ。

BtoB(法人)のコンピュータ市場で瞬く間に世界ナンバー1になったDellはこの数多い情報の中から、「社員数」だけを使って見込み客リストをセグメントしているんじゃ。単純でわかりやすいじゃろ。そこが重要なんじゃよ!。

驚くほど多くの情報を抱えて、情報のメンテナンスも出来ずに結局なにも使っていない企業が多い中で、自社の売上げに関連する変数をたったひとつだけピックアップして、それだけでセグメントする・・・。この潔さ、判りやすさ、シンプルさが外資、特に米国企業の強さなんじゃよ。
いろいろな情報を持っていても使えなければただのサーバの肥やしじゃからの。
考えてみればDellのメイン商材はパソコンじゃから社員の頭数でほぼその会社のポテンシャルは測ることができるんじゃな。

このDellのような単純さの対極にあって、よくマーケターが陥る複雑怪奇なセグメントが「BANT」(条件)というやつじゃな。
「Budget(予算)」「Authority(決済権)」「Needs(必要性)」「Timeframe(導入時期)」という4項目を見込み客のセグメントに使おうとする考え方なんじゃが、これはマーケティング部門が行う見込み客のセグメント条件ではなく、営業部門が行う「営業のヒヤリング項目」なんじゃよ。

つまり情報には間接的に取れる情報(企業プロファイル情報)とWebやセミナー参加などでとれる行動情報と、直接訪問しないと取れない案件情報があるんじゃ。この「BANT」などは典型的な「訪問しなければ獲得できない案件情報」じゃな。
BtoBのマーケティングの設計で重要なのは、「見込み客リストの獲得」から「案件化」、「受注」までのそれぞれのフェーズで「取れる情報」と「取れない情報」、「取るべき情報」と「取る必要のない情報」を分けて考えるべきだということなんじゃ。
ここを整理して、データベースのテーブル構造に反映させられれば、かなりレベルの高いデータベースマーケターと言えるじゃろう。

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