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2008.02.26

売上に結びつく企業の「ブランド」創りも、データベースマーケティングの視点でみると、また違った方向性が見えてきます。

さて今日はBtoBのブランドの話をしようかの。
え、なになに「ノヤン先生はデータベースマーケティングの専門家でブランドは専門外じゃないの?」じゃと・・・。
あのな、データベースマーケティングにとっても、ブランドはとても重要な要素なんじゃ。じゃからもちろんワシもブランド論の研究はしっかりやったもんじゃわい。
そういえば、ワシの専門のデータベースマーケティングがブランド論とは縁が無いと誤解しておるのと同じように、シンフォニーマーケティングの得意技である「リード・クオリフィケーション」も、ブランディングとは縁の無い工程じゃと勘違いしている人が多いんじゃな。
じゃから今回はそこをしっかり説明しようと考えておるんじゃ。

言うまでもなくマーケティングにおいてブランドは極めて重要な要素なんじゃ。しかし、「ブランド」を「売上」に結びつけるには、売上までのプロセスを要素分解して「ブランド」と「売上」の因果関係を考える必要があるんじゃな。
例えば、セミナーやイベントの集客を予想する時にワシはターゲットから見た3つの「ブランド」を変数にしてシミュレーションするんじゃ。「企業ブランド」と「製品ブランド」と「ソリューションブランド」の3つじゃな。

この時に注意しなければならないのは、「誰から見て」という「視座」なんじゃ。「売上」に貢献するのはあくまでもそのブランドが「ターゲットに好意的に認知された場合」のみだからじゃ。ストレージなら情報システム部門に、オフィス家具なら総務部門に、計測機器なら研究開発部門に認知されなければ売上には結びつかないんじゃ。
よく長年にわたって大手企業向けに製品を開発してきたメーカーが、その高い技術力を使ってコンシューマ向けに製品を作って市場に投入してもさっぱり売れない、ということがあるんじゃ。それはターゲットであるコンシューマに対して、その企業ブランドや製品ブランドがさっぱり浸透していなかったということなんじゃよ。

この3つのブランドの「企業ブランド」と「製品ブランド」はもはや説明の必要はないじゃろう。それぞれ企業名や製品名のブランドを指し、これがターゲットに認知されているかどうかが問題なんじゃ。実はこの2つのブランドはお互いを補完できる関係にあるんじゃ。例えばIBMという企業ブランドは情報システム関係の人なら世界中の誰でも知っているスーパーブランドじゃが、製品ブランドはそれ程強くないんじゃな。

ハードウェアではかつての名機「AS/400」や「BladeCenterシリーズ」などがあり、ソフトウェアでは「WebSphere」や「DB2」などがあるが、企業ブランドと比べれば個々の製品ブランドは強くはないと言えるじゃろ。でもIBMという極めて強い、高い企業ブランドを持っていれば知名度の低い製品のセミナーを開催してもちゃんと集客することが可能なんじゃよ。
これは逆も言えることなんじゃ。JAVAのフレームワークでは大きなシェアを持つウェブロジックという製品ブランドは中堅以上の企業の情報システム部門の人にはよく知られておるが、そのメーカーであるBEA(2008年にオラクルが買収予定)という企業名はあまり知られていないんじゃ。でもBEAはセミナー集客に苦労はしていないし、あまり企業ブランドが強くない販売パートナーが「ウェブロジック」関連のセミナーを開催するとちゃんと集客できるんじゃな。強い製品ブランドが企業ブランドを補完しておるんじゃ。

しかし、受注までのプロセスには、もうひとつあまり知られていない極めて大きな要素があるんじゃ。ワシが「ソリューションブランド」と呼んでいるものが3つのブランドの中で「売上」に最も大きな因果関係を持っているんじゃよ。この「ソリューションブランド」が弱いと「企業ブランド」が高くても売上に直結しない事があるんじゃ。
よくあるじゃろ、「名前はよく聞くけど、なんの会社かは知らない」「社名やロゴは良く見るが、何を売っているのか、何が得意かわからない」「展示会でよくロゴを見かけるが、販売しているものは知らない」という会社。これでは企業ブランドが、セミナー集客にもWebの問い合わせにもメールマガジンの登録にも結びつかないんじゃ。

「ソリューション」とは文字通り「問題解決」という意味なのじゃが、その会社がどういう問題を解決してくれるのか、何ができるのか、何が得意なのか、という「提供する価値」のブランドなんじゃ。これが低いと何が得意かわからないから「何を相談していいのかもわからない」ということになり、資料請求も問い合わせも無いし、「どんな情報を獲得できるのかわからない」のでセミナーを開催しても人が集まらない、ということになるんじゃ。

このソリューションブランドを創るには、「ターゲットにできるだけ具体的な事例を伝え続ける」しか方法がないんじゃ。「快適なビジネス環境をサポートする」などという抽象的なメッセージでは「企業ブランド」を上げることはできても「ソリューションブランド」には効果はないんじゃよ。

実はの、このソリューションブランドを効率良く強化することがデータベースマーケティングの最も得意とするところなんじゃ。展示会や過去の営業名刺などをデータベース化し、業種別や規模別などに分類して、それぞれ読む人が最も興味を持つ事例でこの「ソリューションブランド」を表現し続ける仕組みを作ることで、社名しか知らない、製品名は聞いたことがある程度、といった人たちに、その製品がどんな問題を解決するのかを少しずつ伝えることができるんじゃ。

特に企業ブランドが強い企業がソリューションブランドを向上させるのは、企業ブランドを梃子(レバレッジ)に使うことが出来るだけに成果がでるのが意外なほどに早いものなんじゃ。
ソリューションブランド創りは決して、難しくも時間が掛かるものでもないんじゃよ。

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