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2011.03.25

祝!「ノヤン先生のマーケティング講座」連載50回突破記念

顧客の過去を清算する手伝いではなく、顧客と一緒に未来を創る仕事がしたい、そう考えた時にノヤン先生の頭に浮かんだのは・・・。ノヤン先生と「マーケティング」の出会いの物語です。

このたび、「マーケティングキャンパス」の人気コンテンツ 「ノヤン先生のマーケティング講座」 が連載50回を迎えました。
ご愛読いただきまして本当にありがとうございます。そこで、今回は講師であるノヤン先生の知られざる素顔を大特集します!

ノヤン先生 プロフィール

50回を迎えて、ノヤン先生のコメント

マーケティングが何よりも大好きなワシにとっては、このマーケティング講座の執筆は毎月の大切な楽しみなんじゃ。
もう50回も書いたんじゃな。お陰で、時々、訪問先などで「ノヤン先生ですか?」と聞かれることがあるんじゃ。人間に変装しているのになんでわかるのかの?まったく照れるワイ。

マーケティングに出会って、ハンマーで殴られたようなショックを受けて、これを一生の仕事にしようと考えたのは、もう28年も昔のことじゃ。つい昨日のことのようじゃがな。好きなことで食べていけるというのは本当に幸運なことじゃ。あんまり好きなもんじゃから、ワシの会社はまるでマーケティングの工房のようじゃわい。これも読者のみなさんやお客様のお陰じゃの。
その感謝の気持ちを込めて、毎回丁寧に書いておるんじゃよ。これからも、大切に書いていこうと考えておるんじゃ。

ノヤン先生とマーケティングの出会い

今日は、連載50回を記念して、ワシとマーケティングの出会いの話をしようかの。ま、昔話じゃな。

大学時代、ワシは商学部でも経済学部でもなく、法学部の学生だったんじゃ。実はの、ちょびっとだけ司法試験を目指したこともあるんじゃよ。企業法務に関しては日本の第一人者だった知人の弁護士に「君は弁護士に向いているから司法試験にチャレンジして弁護士になりなさい」と言われて、すっかりその気になっていたんじゃよ。
民事の弁護士は、裁判所の法廷で戦うことより、交渉によって問題を解決する仕事の方が多いんじゃ。裁判は問題を解決するためのひとつのプロセスなんじゃな。
その仕事の内容は、依頼人から持ち込まれた案件を要素分解し、そのメカニズムを解析しながら問題の本質に迫り、解決策とそのプロセスを設計し、交渉を重ねて依頼人と相手側を説得するんじゃ。それがワシにはとても面白かったんじゃよ。

しかし、半年もしないうちにワシは弁護士を目指すことを止めたんじゃ。司法試験が難しかったからではないんじゃよ。弁護士事務所で垣間見た民事事件の内容があまりにもドロドロしていて、人の欲望の醜さ、凄まじさを見て嫌気がさしたんじゃよ。民事中心の弁護士が扱うのは、倒産や破産、契約のトラブル、企業買収、相続、労務トラブル、詐欺などじゃからの。
倒産企業の管財人になった弁護士事務所に手形を持って押しかけて来た零細企業の経営者夫婦の目に宿った殺気は、それからしばらく夢に出てきた程だったんじゃ。その手形が不渡りになれば自分の工場が倒産し、一家離散、最悪は自殺に至る可能性もあるんじゃよ。それでも管財人は、法に従って優先順位を付け、厳格に清算しなければならないから、ビタ一文支払わずに追い返すことになるんじゃ。

弁護士という仕事が自分のやりたいことではない、と悟ってから、ならば自分には何が向いているだろう・・・と考えたんじゃ。
どうせ一生を捧げる仕事を選ぶなら人を幸せにする仕事がしたい。顧客の過去を清算する手伝いではなく、顧客と一緒に未来を創る仕事がしたい、そう考えた時に「マーケティング」という仕事が頭に浮かんだんじゃ。
大きなきっかけになったのは、あるアパレル企業との出会いじゃった。

「マーケティング」に興味を持ったワシは、大学の図書館にせっせと通ってマーケティング関連の書籍を片っ端から読みはじめたんじゃ。P・コトラー、T・レビット、P・ドラッカー、D・アーカー、R・マッケンナ、J・ラウス、大前研一などじゃな。
そのうち、書籍に書いてあるマーケティングを実際の企業がどう取り組んでいるのか知りたくなって、いくつかの業種を選んで調査をはじめたんじゃ。その中のひとつに「子供服産業」があったんじゃよ。世の中がどんどん豊かになって子供に着せる服も昔のような親戚のお下がりばかりではなくなり、各社がマーケティングを強化しているではないか、と予想したんじゃな。

ところが、いくつかの子供服メーカーを訪問してみると、その予想は見事に外れたんじゃよ。
当事の子供服メーカーはどこも「子供服産業に未来は無い」と断言しておったんじゃ。あらゆる統計データは少子化の流れをはっきり示したおったからの。しかも女性の社会進出が進んで、この少子化傾向は今後も続くと予想されたんじゃ。事実その通りになったがの。子供の数、つまりマーケットがどんどん縮小しているのだから、どんな経営努力も無駄なのだ、と各社の企画担当者は口を揃えて言っておったんじゃよ。その業界に長くいるベテランの人たちが論理的に説明してくれることには説得力があったんじゃ。中には統計白書を持ち出して学生のワシに丁寧に説明してくれる人さえいたもんじゃから、ワシもすっかり納得してしまったんじゃ。

ところが、そんな子供服業界の中でたった1社だけ売上げを急激に伸ばしている会社があったんじゃ。
数年前に設立されたばかりの三起商行という会社で、「ミキハウス」というブランドの子供服メーカーじゃった。ワシはこの会社が気になっていろいろ調べ始めたんじゃよ。吉祥寺や渋谷、新宿などあちこちの店舗に出かけ、商品構成やその価格帯、店舗面積、店舗ディスプレイ、広告メッセージなどを徹底的にリサーチしたんじゃ。

そもそも、ミキハウスは子供服なのに子供服売り場ではなく、当時流行っていたデザイナーズブランドのように単独ブランドのショップを展開しておったんじゃ。それも、当時「高感度」と言われたパルコなどのファッションビルや高級百貨店へ出店しておった。
棚やハンガーパイプなどを低くおさえて見通しを良くし、店内のあちこちにブランドロゴを散りばめた斬新でハイセンスな店舗デザイン、照明器具には蛍光灯ではなくブティックと同じハロゲンのダウンライトを使っておったんじゃ。その真っ赤なロゴは子供だけでなく、大人が身につけても十分に似合う高い完成度があり、明確なブランドイメージを発信しておった。

店頭で商品を買っている人を観察すると、子供を持つ若い夫婦ではなくその親、つまり祖父母の世代が多いことに気が付いたんじゃ。さらに大半の人が、自分の子供用ではなく、ギフト用に購入しているように見えたんじゃ。
つまり、「小さい子供のいる人へのギフト市場」をターゲットセグメントに選んでいたんじゃ。だから、ギフト箱や包装紙、リボンにも工夫が見られたし、レジカウンターも包装用に広い天板を持っておったんじゃ。しかも両親や祖父母が子供とお揃いで着られるように同じデザインの大人サイズが多いのもこのブランドの特徴だったんじゃ。じゃから客単価が他の子供服メーカーとはまったく違っていたんじゃよ。小売の場合、店舗の売上げは「客数×客単価」で計算できることは知っていたので、当時のミキハウスはクリスマス商戦では1店舗あたり月に5000万〜9000万円もの売上げがあると予想できたんじゃ。この金額は当時の子供服市場にあっては驚異的な数字だったんじゃよ。

そして、メッセージも際立っていたんじゃ。目の中に入れても痛くない孫の着るものを選ぶ祖父母にとって、もっとも気になることは「安全」なんじゃ。ミキハウスはこの「安全・健康」といったコンセプトを、広告の中で自社の金属検査基準などの具体例を示しながらしっかり表現していたんじゃよ。これも他の子供服メーカーが出していなかったメッセージなんじゃ。
何もかもが競合の子供服メーカーとは違っていて、「差別化」という言葉がまさに目の前にあったんじゃ。

マーケット(市場)を立体的に細分化(セグメント)し、その中のギフト市場をターゲットセグメントに選択し、そこで自らのポジションを確立しメッセージを発信する、それは図書館で読んだフィリップ・コトラー博士の提唱する「STP」そのものだったんじゃ。
書籍の中のコトラーのマーケティングフレームワークと、目の前のまだ創業したばかりの小さな企業のマーケティング戦略がワシの頭の中でスパークしたような気がしたもんじゃ。

「マーケティングは、斜陽産業のどまん中にいる企業さえも急成長させるパワーを持っている・・・」大きなハンマーで殴られたような気がしたのを今でもはっきり覚えておるわい。

マーケティングとは、商品やサービスの情報を、それを必要としている、つまりターゲットセグメントの人々へ、いかに魅力的・効率的に届けるか、つまり「企業と市場とのコミュニケーションの最適化」を実現する仕事だと思ったんじゃよ。
それなら関わった多くの人を幸せに出来る仕事だし、間違いなく 「顧客と一緒に未来を創る仕事」 だと確信したんじゃ。この時、ワシはマーケティングを一生の仕事にしよう、と決めたんじゃよ。1982年の夏、ワシが20歳の時じゃった。

その時からもう28年も経つんじゃが、幸せなことにただの一度もマーケティングに飽きたことも無ければ、この仕事を選んで後悔したことも、マーケティングが社会に貢献できる、ということを疑ったことも無いんじゃ。
あんまり好きなもんじゃから、ワシの会社はまるでマーケティングの工房のようになってしまったんじゃ。じゃから自分たちのことを、マーケティング・ファクトリーと呼ぶんじゃよ。
若い時期に一生を捧げて悔いのない仕事に廻り逢えたのは、本当に幸福なことじゃと考えておるんじゃ。

じゃからこそ、もっともっと多くの人にマーケティングの素晴らしさを知ってもらって、マーケティングの仲間を増やしたいんじゃよ。

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