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2012.08.03

成果を出したければWebとデータを分離するな!

LDO

【マーケティングの基本設計】と【データマネージメント】【コンテンツマネージメント】、そして【アナリティクス】までを一体で行う事でしか最高の成果を出せない理由をノヤン先生が例を挙げて解説します。

シンフォニーマーケティングは「名寄せ」がとっても得意だと思われておるらしい。なのでそういう仕事の依頼も多いのじゃよ。それはありがたい事なんじゃが、残念ながら「名寄せだけ」「営業対象外の排除だけ」という仕事は請けないんじゃ。それどころか、Webだけ、データマネージメントだけ、という仕事もほとんど請けないんじゃよ。

その理由はマーケティングの【基本設計】から、名寄せや競合排除、メール配信などの【データマネージメント】、Webの制作やメールライティング、コールのスクリプトなどの【コンテンツマネージメント】、そしてログ解析などの【アナリティクス】までを一体で行う事でしか最高の成果を出すことは出来ないからなんじゃ。

そこで今日は、なぜこれらを一体で行わなければ駄目なのか?その理由を説明しようかの。

ご存じない方も多いと思うので説明すると、シンフォニーマーケティングのビジネスモデルはBtoBに特化して、企業が保有している顧客・見込み客データの管理・育成・絞り込みをアウトソーシングサービスで提供する事なんじゃ。もう少し具体的に言うと、顧客企業が過去の展示会、セミナー、名刺交換、Webからの資料請求などで収集した見込み客データを預かり、名寄せ、営業対象外排除を行ってから、啓蒙・育成、そして絞り込みをして、有望な見込み客リストを顧客企業の営業チームにレポートする、という仕事なんじゃ。今風に言えば「リードナーチャリング」じゃし、米国風に言えば「デマンドジェネレーションのアウトソーシングサービス」なんじゃよ。

そういうビジネスモデルじゃから、顧客から期待されておるのは、毎月レポートする有望見込み客リストの「質」なんじゃ。そこから良質のアポイントは取れたのか、訪問した営業の感触はどうだったのか、そして売上に繋がる案件を出せたのか、が何より重要な評価指標なんじゃ。そして何千人、何万人と預かっている見込み客データの中で、ある製品やサービスを購入する可能性が最も高い「旬なリスト」を作るための重要な手掛かりになるのがWebでの行動解析なんじゃ。
ところが、もしそのWebが、マーケティングの事などさっぱり考えていない、むしろ企業ブランドや採用計画、株主対策であるIRやPRを意識して設計されたWebだった場合、その中での行動を解析する意味などほとんど無いと言っていいじゃろう。

そもそもコミュニケーションというものは、相手によって表現や言葉遣いを変えるのが当たり前なんじゃ。リアルで考えれば判るじゃろう。子供と話す時、お年寄りと話す時、エンジニアと話す時、部下と話す時、上司と話す時、顧客と話す時・・・、それぞれ表現や言葉遣いを変えるじゃろう?
例えば、消費者の事をビジネスの世界では「コンシューマ」と表現する事があるんじゃ。BtoC(ビジネストゥコンシューマ)のC(コンシューマ)なんじゃが、これも相手が専業主婦ならさっぱり判らんじゃろうから「消費者」と言わねばならんし、もし相手が金融業の人なら「リテール」という「彼らの言葉」で語りかけなければ通じないんじゃ。

そんなことは当たり前じゃと思うじゃろ?ところが世の中にはここのツジツマが合っていない事例だらけなんじゃよ。
ある会社でマーケティングの会議に出ていたとしようかの。業務アプリケーションを販売している会社なんじゃが、そこのマーケティング戦略会議で、製品マーケティングの担当者が「この新しい中堅企業向けの文書管理ソリューションのターゲットは、情報システム部門ではなく、社内のユーザー部門です。特に総務、管理、そして経営企画などがメインターゲットになります」と明確に説明してくれるのじゃが、その製品を説明するWebを見てみるとトップページに

「冗長化に優れたプライベートクラウドを活用したECMソリューションをインプリ/マイグレーションからサポートまでトータルに提供します」

とさらりと書いてあるんじゃ。これを読んで理解できる総務や管理、あるいは経営企画室や経営者がいるとはワシには思えんのじゃよ。そもそもECM(Enterprise Contents Management)という概念自体が新しいものじゃからの。これなどはマーケティングを設計する人と、データを管理する人、Webのコンテンツを担当する人が連携していない典型的な例なんじゃ。ターゲットデータを見ていればここまで対象を無視した内容にはならんからの。

そして、こうした基本設計とデータとWebが噛み合っていない場合は、解析(アナリティクス)でもとっても困るんじゃ。
例えば、工作機械に使われるある部品のマーケティングキャンペーンを行ったとしようか。データベースの中から、この部品を採用する可能性のある企業数百社に所属している数千人を選び出し、競合や営業対象外を排除してターゲットリストを作る。このリストにメールを配信する訳じゃが、そのメールのサブジェクトが月に3本も4本も配信されるその会社からの他のメールと変わらないつまらないものだったら開封率は低いじゃろうし、メールの本文が興味を引かなければURLをクリックしてWebに行くこともないじゃろう。あるいはWebに来たとしてもトップページにメールからのリンクを張ってしまい、メールで紹介した製品や工作機械の採用事例をすぐに探せなければ数秒で離脱してしまうじゃろう。

問題はこれらの行動をどうスコアするか、という事なんじゃ。つまらないサブジェクトに反応せずに開封しなかった人、難解で理解できない言葉が並んだ本文に興味を感じなくてクリックしなかった人、Webで製品情報を探せなくて1ページで離脱した人などを「製品に興味が無い人」「購入する可能性の無い企業」と判定することがはたして正しいスコアかの?Webの導線設計が良くなければ知りたい情報の存在にも気がつかないし、存在を知らない情報には当然辿り着けない。辿り着かなかった事をもって「興味・関心が無い」とスコアすることが正しいのか、という事なんじゃよ。

じゃからワシは【基本設計】から【データマネージメント】【コンテンツマネージメント】そして【アナリティクス】までを一元管理しなければ良い結果は望めないと考えておるんじゃ。

無論、現実にはクライアントは大企業が多いし、大企業は取り扱う製品やサービスも多岐にわたっており、それぞれのターゲットは業種も規模も、部署も、役職も、異なることが多いんじゃ。だからそれぞれの事業部がその予算の中で展示会に出展し、名刺を収集し、お礼メールを配信し、と事業部単位でせっせとマーケティングを行っておるのが現実なのじゃが、それを少しずつでも在るべき姿に持っていかないと、現場は疲弊するばかりで良い結果などは決して出せないのじゃよ。

【基本設計】から【コンテンツマネージメント】【データマネージメント】そして【アナリティクス】までを一体で行うことのもうひとつの理由は、今後データ分析が飛躍的に進化するからなんじゃ。最近よく耳にする「ビッグデータ」というキーワードは企業内のデータから経営戦略の情報をどれだけ獲得して強い企業を作るか、という事が主眼なんじゃ。つまり多くの企業は今後データ分析をマーケティングに活用しようとしておるんじゃよ。素晴らしいことじゃの。この流れは今後一気に加速するじゃろう。

でも、その時に社内に蓄積されたデータの大半が分析の価値が無いものであってはならんと考えておるんじゃ。そのためにも今から基本設計とデータとコンテンツの整合性を考えないと駄目なんじゃ。マーケティング活動で大切な事は、「整合性とバランス」なんじゃよ。

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