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2015.09.15

ノヤン先生の米国遠征2015─SiriusDecisions Summitに行く 第2回

ノヤン先生の米国遠征 第2回目は、アトランタからナッシュビルに場所を移し、いよいよ本出張のメイン「SiriusDecisions Summit」の模様をレポートします。4日間に渡る大イベントの熱気をノヤン先生のコメントと共にお楽しみください。

SiriusDecisions Summit

2000人以上を収容するボール ルームが超満席です。
アトランタから移動して、いよいよ火曜日から2015年のSiriusDecisionsのSummitが始まったんじゃ。

BtoBマーケティング&セールスのでは世界最大クラスのカンファレンスなんじゃ。
現在、マーケティングの中心地である米国で開催されるBtoBマーケティング系のカンファレンスは、大きく以下の3つに区分できるじゃろう。

1. マーケティングソリューションベンダーが主催するビジネスショー
  • Oracle OpenWorld(Oracle)

  • Dreamforce(Salesforce.com)

  • The Marketing Nation Summit(Marketo

2. マーケティング関連の協会が主催するカンファレンス
3. リサーチ&アドバイザリーファームが主催するカンファレンス
  • B2B Marketing Forum(MarketingProfs)

  • Summit(SiriusDecisions)

  • Gartner Digital Marketing Conference(Gartner)

集客の規模で言えばやはり1番のベンダー主催のビジネスショーが大きく、セッションの内容の濃さで言えば3番のリサーチ&アドバイザリーファーム主催のものが、スポンサーセッションも主催者のセッションも充実していると言えるじゃろう。

SiriusDecisionsのSummitは3番じゃな。昨年はフロリダ州オーランドで3日間の開催だったんじゃが、今年はテネシー州ナッシュビルで4日間だったんじゃ。参加者は約2300人、スポンサーが96社じゃからやはり最大規模クラスと言えるじゃろう。

イベントマネジメントソリューション

参加者は前日の夕方か当日の朝に総合受付でレジストレーションするんじゃが、その時に使用しているスマホやタブレットのOSを聞かれて、どちらかのオンラインストアでこのアプリをダウンロードするように薦められるんじゃ。このアプリが優れものなんじゃよ。
米国ではイベントの重要性やそれを反映したお金の掛け方が違うので、イベントマネジメントのソリューションの進化も目を見張るものがあるんじゃ。凄いもんじゃの。

このアプリで、申し込んだセッションの会場変更や、時間変更の情報がリアルタイムに入ってくるし、講師のプロフィールや、その講演やケーススタディで「何が学べるか」を知ることもできるんじゃ。何しろ巨大な会場で毎日何十ものセッションが開催されるから、自分の次のセッションはどこで何時からなのか自分で管理するのは難儀なんじゃ。でもこのアプリがあれば会場の地図もあるし、登録したセッションのリマインドもしてくれるんじゃ。UIもなかなか良くできていて、この辺のレベル感はさすがじゃな。
ちなみに初日はキーノートで登場したマジック・ジョンソンが時間を大幅に越えてプレゼンテーションしてくれたお陰でその後のセッションの会場や時間の変更メッセージが刻々と入ってきて、裏方の苦労と共にこのアプリの便利さを実感できたんじゃよ。

Tony Jarosのプレゼン

初日のキーノートでステージに立ったのは、このSummitのチェアマンであり、世界のマーケティング&セールスのフレームワークを牽引するTony Jarosじゃな。SiriusDecisionsの上級副社長でCRO(Chief Research Officer)でもあるTonyはBtoBマーケティングの理論面でのオピニオンリーダーの一人なんじゃ。数年前は普通に話せたんじゃが、今会場で彼と話をしようと思えば長い列に並ばないといけないんじゃ。大スターじゃな。

このキーノートでは、今年で10年目を迎えるSummitの歴史の紹介から始まったんじゃが、SiriusDecisions の創業が2001年、このSummitの第1回が2006年でBostonでの開催だったそうじゃ。参加者が130人、プレゼンテーションが9、スポンサーが9社でのスタートだったんじゃ。10回目の2015年の参加者は2300人、プレゼンテーションは47、スポンサーは96社になったんじゃ。凄いもんじゃな。胸を張るのも無理はないの。

John Neesonのプレゼン。キーワードは“Alignment”

事前に入手した資料では今年のテーマは「Outperform(超える・上回る)」だったんじゃが、蓋を開けてみたらとにかく4日間「Alignment(繋ぐ・並べる)」一色だったんじゃ。アナリストのプレゼンテーションもアワード受賞者のスピーチも、とにかく「Alignment」だったんじゃよ。

2日目のキーノートはSiriusDecisionsの創業者でCEOのJohn Neesonじゃな。プレゼンの上手さはもちろんじゃが、経験に裏打ちされた説得力はやはり大したもんじゃわい。それに彼らはリサーチファームじゃから定量的な分析結果を豊かな表現力で見せてくれるんじゃ。そして今年はやはり“Alignment”というキーワードが本当にたくさん散りばめられていたんじゃよ。業績が伸びている企業、高収益の企業の特徴は「製品」「マーケティング」「セールス」が連携(Alignment)していることが特徴なんじゃそうな。

2500人のランチ!

朝食と昼食もネットワーキングなので、こんな感じなんじゃな。「Networking Lunch」って要するに丸いテーブルでドカドカ食べることなんじゃが、このように興味があるカテゴリーに分かれていて、そこに座れば同じような問題を担当している人と同じテーブルになれるということなんじゃ。うまいの。各テーブルにはSiriusの人がさりげなく座っていることが多く、進んで自己紹介したり話題を振ったりしてファシリテーターしてるんじゃが、それがとっても自然なんじゃよ。まぁそもそも米国人は気さくなので、5分もすればみんな打ち解けて話がはずむんじゃな。まさに「同類の食事」なんじゃよ。

マーケットプレイス

このイベントはスポンサー企業のブースもあるんじゃ。日本の展示会のような大きなブースではなく、下から2番目のシルバースポンサーでも、幅2mくらい壁面と小さなハイテーブルひとつ、というものなんじゃ。各プレゼンの間に40〜50分の幕間があって、その時間帯にここへどっと人がやってくるんじゃが、みんな熱心に話し込んでいて、その場でコーヒーや軽食も食べられるんじゃよ。昨年のスポンサー企業は60社で、今年はなんと96社だとか・・・。それだけここで収集できるリードや創出する案件は質が良いということなんじゃな。

数年前まではビジネスパーソン用のSNSで、「まぁ転職ツールだね」「あれはHR-SNSだよ」などと揶揄されていたLinkedInが、今やマーケティングソリューションの仲間入りなんじゃ。面白い展開じゃの。日本で日経BP社が主催したセミナーの講師でご一緒した東芝の荒井さんから、HubSpotとLinkedInの事例を聴いていたので、ブースにいた説明員にその話をしたら、逆に驚かれて「まだHubSpotとのAPIはリリースしてないんだ、それ本当?」だそうな。後で聴いたら荒井さんは自分で繋いだんじゃな、凄いことじゃよ。

セッション

30万円近い参加費に、ナッシュビルまでの交通費、そして4日間のホテルの宿泊費、これは企業にとっては投資であり、予算をもらって参加した人にとってはキャリアアップのチャンスなんじゃな。じゃからこそ「学ぼう!」という熱気が充満しているんじゃよ。
そもそもこのイベントの凄いところは参加者の圧倒的多数がユーザーサイドなんじゃ。つまりマーケティングサービスを提供する側でも、ツールを販売する側でもなく、それぞれの会社でマーケティングを担当する人だということなんじゃよ。学ぼうという姿勢が強く、ケーススタディなどでは質問が止まらないし、その質問のレベルも高い理由は、参加者の意識の高さなんじゃな。

Demand Waterfallの歴史をお勉強

2002年にSiriusDecisionsがリリースし、その後毎年少しずつ進化している「Demand Waterfall」の進化の過程を説明しているところじゃ。専任のリサーチチームがいて、ちゃんと体系的に進化させているのはさすがじゃな。今やBtoBマーケティングのスタンダードになったモデルの歴史を、研究者本人から学ばせてもらったわい。

3日目のスタートは女性のアナリスト2人がBtoBの購買プロセスの現実と近未来について語ってくれたんじゃ。SiriusDecisionsはGartnerにルーツを持つリサーチ&アドバイザリーファームじゃから、どこかのツールを担いで、ライセンス販売やインプリで稼ぐということをしないんじゃな。だからデータに無理やり感がなくて信頼できるんじゃよ。
購買の意思決定プロセスでも、コンサルやアナリストの評価よりもセールスパーソンのプレゼンテーションが決定に与えるインパクトが大きいというデータが示されて、営業関係の人から大歓声が上がっておったんじゃ。

チャネルもここまでモデル化

このプレゼンテーションは「サードパーティチャネル」、つまり販売代理店網の構築に関してじゃな。BtoBはやはりパートナー販売が多いのは世界中同じなんじゃが、SiriusDecisionsの手に掛かるとそれがアカデミックなモデルになるんじゃよ。この“Channel Program Model”には何とパートナーの発掘にDemand Waterfallが応用されているんじゃ。まぁ考えてみれば当たりまえじゃが、ここまでやるんじゃな。パートナー管理(PRM)も、こうしたモデルがしっかりしてくればもっと共通化が進むかもしれんの。今のMASFAでDemand Waterfallの影響を受けていないものがないんじゃからの。

ROMI Awardの受賞者のプレゼン

マーケティングのROIであるROMIを62%アップして受賞した企業のVPとマーケティングディレクターが講演しているところじゃな。2人とも若い女性なんじゃが、2000人を前に堂々としたものじゃわい。「マーケティングとセールスをちゃんと繋げば(Alignment)こういう結果が出るのよ!」という感じじゃな。素晴らしいわい。

こういう優秀な人たちに年齢や性別や社歴に関係なくチャンスと予算と権限を与えると、自分で情報を集め、パートナーを選んで、結果を出すんじゃな。日本企業の幹部に是非見せたいプレゼンじゃったわい!

最終日のトップバッターはVeracodeというベンチャー企業じゃな。マーケティングをてこ入れする前と後をしっかり定量化しているし、しっかりDemand Waterfallを作ってるんじゃ。ベンチャー企業のデマンドジェネレーションを見事に語ってくれて、最後に、小さな企業の自分たちがGEやVMwareなどと肩を並べて受賞したことを素直に大喜びしておったのが印象的じゃったわい。謙虚が美徳なのは世界共通じゃな。

Awardの最後を飾るのはGE Healthcareだったんじゃ。このプレゼンは本当に素晴らしかったんじゃよ。ストーリーもしっかり組み立てられていて、リアリティがあり、定量的な分析も予測もしっかりできているんじゃ。しかも実現のプロセスが本当に地に足がついているんじゃよ。インタビューする人選とかじゃな。ここまでディテールをしっかり考えて実施すれば成果は出るものなんじゃな。

パーティー

朝の7時からNetworking Breakfastでガンガンディスカッションして、午前も午後も猛勉強で、ランチもネットワーキングでガンガン話して、夜の8時からこんなパーティーなんじゃ。疲れを知らんのかの?この人たちの大半は昨日も夜中までNashvilleのダウンタウンに繰り出して騒いでいたはずなのじゃが、こういう時のアメリカ人の体力は凄まじいもんじゃの。マーケターのカンファレンスなのでやはり女性率が高いんじゃが、ちょっと着替えてグリーンのスカーフを巻いたりして昼間とはちょっと違う雰囲気なんじゃよ。そしてミミズクのワシはぱーちーはとっても苦手なんじゃ・・・。

ナッシュビルの空にドローンが

3日目の夜はホテルから大型バスを連ねてナッシュビルのダウンタウンの大きな店を借り切ってパーティーが開かれたんじゃ。しかも、店の前のナッシュビルのメインストリートを通行止めにして、檻で囲ってパーティーエリアにして、そこにステージを作ってバンドが演奏をしているんじゃよ。スタッフに聴いたら今日のSiriusDecisionsのパーティーのために通行止めにしているんだそうな。ナッシュビルの町がコンベンションを重視している姿勢が判るじゃろう。MICEは単独企業でやるものでは無いんじゃな。
という訳で、ごっつい警官に警護されて2000人の大パーティーだったんじゃ。上空にはドローンが飛んでその様子をライブでオンエアだとか、BtoBのマーケティングカンファレンスでこの規模ってやっぱり凄いもんじゃの!

出会い・再会
Laz Gonzalezと

SiriusDecisionsの人気者の一人Lazじゃな。最高に気さくでユーモアに溢れているので、彼の講演はいつも笑い声が絶えないんじゃ。今日はステージで「コメディアンじゃないよ」って言ってまた爆笑を誘っておったの。彼の研究テーマは「Third Party Channels」、つまり販売代理店網の構築や管理なんじゃ。それにしても代理店の開拓にもWater Fall Modelを創ってしまうって、さすがはSiriusじゃよ。

創業者のJohn Neesonと

SiriusDecisionsはまだ日本ではあまり知られておらんのじゃが、BtoBのマーケティング&セールスの分野では世界で最も知見を集めているリサーチ&アドバイザリーファームなんじゃよ。
2001年にGartnerの幹部だったJohn Neesonがスピンアウトして創業し、BtoBマーケティングにフォーカスしてあっという間に急成長したんじゃ。世界のBtoBマーケティングの標準フレームワークになっている「Demand Water Fall」を提唱したのもここなんじゃ。
創業者のJohn Neesonは今もCEOとして君臨しておるんじゃが、気さくな人なんじゃよ。

Debbieとツーショット

“Rise of the Revenue Marketer”の著者 Debbie Qaqishとツーショットじゃな。彼女とはAtlantaで会う予定だったんじゃが、スケジュールの関係で入れ違いになってしまい、ナッシュビルでの再会だったんじゃ。ここまで半日掛けて車で来たのよ、と話しておったわい。隣の州じゃからの。南部のサザンホスピタリティの香りがぷんぷんする人じゃわい。

Tony Jarosと

BtoBマーケティングの世界的なリーダーとして、今やスターになったTonyじゃな。いつも多勢の人に囲まれているので声を掛けなかったのじゃが、向こうから声を掛けてくれたんじゃ。彼はこのSummitのチェアマンじゃから、大成功をとても喜んでおったの。ステージに立てば2400人を魅了するミスター Demand Waterfallじゃよ!

嬉しい再会!

会場で偶然、Eloquaの創業メンバーのひとりPaul Teshimaと再会したんじゃ。上場前にEloquaを襲った粛清の大嵐で創業メンバーの大半が会社を去る中、CTOのSteven Woodsと2人で最後まで残って会社を支え、Oracleによる買収の後も最後まで残って引継ぎを担当した経営幹部なんじゃ。聞けば今は、トロントで仲良しのStevenと再び新しい会社を創業したんじゃそうな。素晴らしいのぉ!
このPaulはとにかく性格の良い人で、誰もが「彼は誠実だね」という程なんじゃ。Eloquaの買収で大金持ちになっているはずなんじゃが、気さくな人柄は変わらないもんじゃの。嬉しかったわい。

Winnerのスピーカーと

ROIアワードの受賞者の中で最後にプレゼンテーションをしたDyishaはGE HealthcareのMarketing Managerなんじゃ。彼女のプレゼンテーションは本当に素晴らしかったんじゃよ。現代BtoBマーケティングの最高峰の事例じゃろうな。Siriusのアナリストが紹介してくれて少し話したんじゃが、ステージから降りれば笑顔が素敵な女性なんじゃな。

インフルエンサーボード

米国のイベントにはこうしたインフルエンサーボードが設置されることが多くなってきたんじゃ。ブロガーなど多くのフォロワーを持つ人にどんどん拡散してもらい、それをカウントしてランキングするという米国らしい発想の産物じゃな。ちゃんとカウントしてリアルタイムで掲示し、最終日には最優秀インフルエンサーとして表彰するという徹底振りなんじゃよ。まぁなんでもそうじゃが、ここまでやるから意味があるんじゃな。インフルエンサーの大切さを理解し、味方につけることは現代マーケターの必須条件じゃな。

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