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2013.10.18

新人マーケター奮闘記【初心者向け】

マーケティングの陥る落とし穴!〜言葉の定義編〜

ホットリストの創出から売上までを可視化するプロジェクトを立ち上げたT。フィードバックシートを作成し、各営業に記入してもらい戻ってきた数字をまとめ、会議で報告しますが意外なところに落とし穴が・・・。

ホットリストが売上に貢献しているかどうかを検証するために、ホットリストから売上までを可視化する取り組みを始めたT。コールの到達率や訪問からの案件化率などを記入するフィードバックシートを各営業に配布し、返却されるのを楽しみに待っていました。

少しずつフィードバックシートが返却されてきたので、営業会議に向けて早速資料作成に取りかかったT。自分が出したホットリストから案件化したものや、受注につながりそうな大型案件がある一方で、コールしても不達のものが多かったリストなどに一喜一憂しながら作業を進めていきました。

報告資料の作成もひと段落したところで振り返ってみると、案件化したものが多く、わずかではありますが受注したものも何件かあり、これで営業会議に臨めると自信に満ち溢れていました。

営業会議当日、先輩に見守られながら堂々とマーケティングの成果を報告していくT。前回、数字をまったく把握していなかった反省を活かしたTは、ホットリストから案件化・売上までを数字で示すことができ、参加者も納得の表情でした。気分よく報告を続けるTでしたが、営業部長のひと言をきっかけに状況は急変します。

「まずまずの数字だな。ところで営業Aは案件からの受注決定率が70%なのに対して営業Bは30%だが、ここまで数字の開きがある原因は何だね?」
「リストの質の違いもあるかもしれませんが、私は提案して見積書を提出した段階で案件としているので、だいたいいつもこのくらいの数字ですよ」と営業A。

一方の営業Bは、その発言に対して驚いた様子で「見積書を提出した段階で案件とするなら自分も70%くらいありますよ!私は初訪から2回目のアポにつながったものを案件としているんです。それで30%は高い数字だと思いますよ」
2人の発言に他の営業も互いに顔を見合わせます。

各営業に案件の定義を聞いていくと、各々バラバラの答えが・・・。
「何で案件の定義がこんなにも違うんだ。これだとあがってきた数字は何の意味もなさないぞ」と営業部長の言葉に誰も何も言えず、会議はその後も荒れ模様のまま続きました・・・。

会議が終わり、重い足取りでオフィスに戻っていくT。席に腰を下ろし自分の作成した資料を眺めながらうなだれています。
そんなTに先輩が優しく声をかけてきてくれました。

「前回の反省を活かして、よくあそこまで数字を出したね。資料も見やすくて、マーケティングの成果を分かりやすい形で報告できていたと思うよ」
この言葉に少し救われたと思いつつ、先輩の言葉に耳を傾けます。

「自分の出した数字がどのようにして出されたものかをちゃんと定義しておかないと、営業部長の指摘どおり、何の意味もなさない数字になるよ」
「普段何気なく使っている言葉も、相手に伝わっているようで実は全く違うことを指していることもあるんだよ。だから言葉の定義を合わせることはとても大切なことなんだ」と先輩。

「そこまで考えていませんでした。とにかく数字を把握することに集中してしまって・・・」
「そうだよね。今日の会議では各営業の案件化の定義があれだけバラバラだったけど、コールの到達率とかも違っているかもしれないよ。1人に対して3回コールしてもつながらなかったら終了してしまう営業と、6回までコールする営業がいるかもしれないよね」
「確かに。そうなると全く違った数字になってしまいますね。そういった細かいところまで確認して始めてマーケティングが売上につながっているかどうかを可視化できるんですね」

「その通り!マーケティングは定義が曖昧なものが多いから特に注意しないといけないんだよ。使っている言葉の定義がバラバラなら、マーケティング側から定義を提案していかないと。そういう取り組みから定義を統一させて初めて、売上までのプロセスを可視化するために必要な正しい数字を把握することができるんだよ。このままだと、営業部長から『君たちは売上に貢献していない給料泥棒だ』と言われかねないからね(笑)」
「そんな怖いこと言わないでくださいよ」と背筋が伸びるT。
「よし!大切なことを理解できたみたいだから、次の会議に向けて改めて資料を作り直そう!」と優しく励ましてくれる先輩。

今回のことで、売上に貢献するために必要なマーケティングの数字による可視化と、その数字を出すために必要な言葉の定義の重要性を学んだTなのでした。