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2014.08.04

新人マーケター奮闘記【初心者向け】

マーケターが注意すべき個人情報保護法のポイントとは

データ登録がひと段落したA社。そこで早速、展示会に来場した方へのお礼メールを送信したところ、思わぬ問い合わせが・・・。

前回、展示会で集めた名刺のデータ登録を行ったA社。マーケティングに活用するため、必要な情報を管理できるデータベースを再構築しました。そこで展示会を担当したSは早速、展示会に来場した方に対して、製品の紹介や出展報告などを掲載したお礼メールを配信することにしました。

メール配信日当日。展示会でのアンケート結果が良かったこともあり、Sはお礼メールの反応を楽しみにしていました。
お礼メールを配信した翌日、電話での問い合わせが1件入りました。外出中だったSは訪問先から会社に戻るとすぐに、折り返しの電話をしました。

「A社のSと申します。お世話になっております。先ほどはお電話をいただきありがとうございました。どの製品についてご興味をお持ちいただけたのでしょうか」と上機嫌のS。しかし次の一言でSの表情は凍りつくことになるのです。

「製品に興味があるとかないとかの話じゃないよ。何で勝手にメールを送ってくるんだよ。そんなこと許可した覚えはないし、アンケートには答えたけど配信許可のチェック項目なんてなかったぞ!個人情報保護法を守れていないんじゃないのか」
「そのようなことはありません。きちんと法令に準拠した形で運用しています」とS。
「他の会社のアンケートには全部チェック項目があったぞ。何で御社だけやっていないんだ?やっぱり個人情報保護法を守れてない証拠じゃないか」
「すいません。それは・・・」と個人情報保護法という言葉に萎縮してしまったSは、その場で回答できず社内で確認して改めて連絡することにしました。

問い合わせ内容が製品ではなく、法令に関するものだったと落ち込むS。これまでと同じやり方でやっていたので問題はないと思っていましたが、改めて自分の理解が足りないことが浮き彫りになりました。お客様への対応も充分なものではなく、個人情報という非常にセンシティブなものであるため、しっかりとした根拠と自信を持った対応の必要性を痛感しました。そこで先輩のところへ相談に行くことにしました。

「そんなに落ち込んでどうしたの?さっきまで問い合わせが入ったって元気だったじゃないか」と先輩。
「その問い合わせが問題なんです。実は製品についてではなくて弊社が個人情報保護法を守れていないんじゃないかというものだったんです。大丈夫ですと答えたんですが、他社とはやり方が違うと言われてしまって・・・」
「個人情報の扱いはとてもセンシティブな部分だから、どう考えているかをきちんと伝えないとダメだね。ただ漠然と『大丈夫です』と言われても、不安を煽るだけだからね。Sは何で今のやり方で法律を守れていると思う?」と先輩。
「それはですね・・・」と言葉に詰まるS。

「ここは重要なところだからしっかり理解しておこう!展示会で配っていたノベルティにはパーミッション用紙を入れていたよね?あれの目的は何だっけ?」
「利用目的の通知です。取得した個人情報をどういうことに利用させてもらうのかをあらかじめ通知することが目的でした」
「その通り。ではそれは個人情報保護法のどこに書かれているんだっけ?」
「第18条の取得に際しての利用目的の通知等というところです」と自信満々に答えるS。

「そこまでは覚えているんだね。実は個人情報保護法では利用目的を通知することは義務とされているけど、許可を得ることは規定されていないんだ」
「それで、うちの会社ではチェック欄を作ってないんですね。でも他の会社でアンケートの最後にチェック欄を作っているのは何でなんですか」とS。

「そこが重要なんだよね。個人情報保護法とは別に、各企業のコーポレートサイトに掲載されている個人情報保護方針やプライバシーポリシーがあるよね。その中で個人情報を取得する際に許可を得ないと利用できないと定めているところがあるんだよ。だから他の会社ではアンケートの最後に許可のチェック欄を作っているんだよ」と優しく教えてくれる先輩。
「そういうことだったんですね。だから企業ごとに対応が違っていても、個人情報保護法に則って正しく管理・利用できているんですね」
「その通り。こういうところは正しく理解をしておく必要があるんだ。他にも個人情報保護法にはマーケティングを行う上で注意すべき点がいくつかあるんだよ。例えばコールをした時に『私の電話番号はどこから入手したの?』と聞かれた場合に答えることができなければ、第25条の開示の義務に違反することになるんだよ」
「法律違反ですか・・・。会社の信用問題にもかかわってきますね」と重大さに息を呑むS。
「そうだよ。個人ではなく会社として法律が守れていないということになるからね。だから個人情報のトレーサビリティができるように、データベースにどこの展示会で取得したのか、いつ誰と名刺交換したのかといったソース情報も合わせて管理することで、法令に準拠してマーケティングを行うことが可能になるんだよ。そのことを正しく理解して業務にあたるように!それと今のことをふまえて、お客様にきちんと説明しよう」と優しく励ましてくれる先輩。
「ありがとうございます。また一つ勉強になりました。お客様に安心してもらえるように頑張ります」とS。

今回のことで、マーケティングにおける個人情報保護法の重要性を学んだSなのでした。

※本コンテンツの内容は2014年7月時点のものとなります。