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2015.08.17

新人マーケター奮闘記【初心者向け】

満席でも意味がない?セミナーの落とし穴

新製品のリリースに向けて事業部主催でセミナーの開催が決定。セミナー運営の経験があるSがアドバイスをしましたが・・・。

化学製品メーカーのA社では、今回、自動車部品メーカー向けに新製品をリリースすることになり、PRも兼ねて事業部主催でセミナーを開催することになりました。
事業部単独ではセミナーを開催したことがなく、定期セミナーを運営している企画推進部がアドバイスすることになりました。そこで、最近社内での評価をメキメキと上げているSに、白羽の矢が立ちました。

「あのSが、アドバイス役になるとは感慨深いよ!しっかり頑張れよ」とエールを送る先輩。
「もちろんです。任せてください!」と期待に応えようとヤル気のみなぎるS。

初めてのセミナーは、いかにオペレーションをしっかりと行うかが重要だと考えたSは、自らの経験から運営方法を資料にまとめ、事業部との打合せに参加しました。

「今回は初めての事業部主催のセミナーとなります。我々だけでは運営が難しいので、企画推進部のSくんが運営方法についてアドバイスしてくれることになりました」
「今回は宜しくお願いします。セミナー準備と当日の運営についてご説明します。まず集客方法ですが・・・」とSの説明に、事業部の関係者たちは聞き入りました。

Sの説明したこと
  • セミナー会場の選定や手配

  • プログラムや資料の内容

  • メールマガジンによる集客

  • 会場での配置

  • 定員を超えた場合の対応 など

Sのアドバイスをもとに、集客を行ったところ、セミナーはすぐに満席になり、追加で開催するほどの盛況ぶりでした。

「予想以上の申込みがあり、追加開催も決定しました。Sくんのアドバイスのおかげですよ」と事業部の担当者。
「新製品への期待値の高さがうかがえますね。次回以降のセミナーも定員を超える申込みがあるので楽しみですね」と手応えを感じるS。

セミナー当日。開場10分後にはすでに満席となり、急遽追加の椅子を用意するほどの盛況ぶりに関係者は驚きを隠せませんでした。
しかしSのアドバイス通りにオペレーションをすることで、アクシデントもなく初めてのセミナーとしてはスムーズに運営することができました。

「本日はありがとうございました。皆さんのおかげで無事にセミナーを終えることができました。次回のセミナーも頑張りましょう!」と担当者。

関係者は達成感に浸りながら、会場を後にしました。

後日、セミナーのフォロー状況を確認するために、Sは事業部の担当者のもとへ行きました。

「お疲れ様です。先日はありがとうございました。次回のセミナーも満席みたいですね」とS。
「Sくん、ありがとう。Sくんのアドバイスがあったおかげだよ!」
「ありがとうございます。ところで、セミナー後のフォロー状況はいかがですか?あれだけ盛況だと、かなり反応もよかったんじゃないでしょうか」と期待に満ちたS。
「え!?フォロー状況・・・。それはどうなのかな・・・。営業なら知っていると思うけど・・・」

他の関係者や営業にも確認しましたが、どれも「分からない」「まぁまぁかな」など曖昧な答えばかり。
セミナーの成果が分からない状態に、Sは頭を抱えてしまいました。

デスクで落ち込んでいるSを見て、先輩が声を掛けてきてくれました。

「どうしたんだS。セミナーが成功したって言って元気だったじゃないか?」と先輩。
「あっ!お疲れ様です、先輩。実は、お手伝いをしていた事業部のセミナーは満席だったんですが、フォロー状況が全く分からないんです。これではセミナーの成果が・・・」とS。
「そういうことか。ひょっとして、Sは事前の打合せで、セミナーの目的や役割、効果測定の考え方を伝えてなかったの?」
「全く伝えていませんでした。事業部では初めてのセミナーということで、運営のオペレーションの話しかしていませんでした・・・」とS。
「それじゃ〜この状態は仕方ないよ。セミナーを満席にできたことだけで喜んではいけないよ。事前にセミナーの目的・目標を設定し、何を指標として達成できたかどうかを明確にしないと。それをするためには、セミナーフォローのフィードバックをどのように行うのかを共有して、セミナーの成果が分かるようにすることが大切だよ!ただセミナーを満席できたからといって、それで満足して終わりではいけないよ」と先輩。
「確かにそうですね。自分のアドバイスで満席にできて思い上がっていました・・・」と落ち込むS。
「今回のことを糧にして、事業部へのアドバイスだけではなく企画推進部でセミナーを開催する際にも活かすように頑張ろう!」と優しく教えてくれる先輩。

今回のことでセミナーにおける成果を可視化することの重要性を学んだSなのでした。