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2007.09.28
Webサイト制作を外部の制作会社へ依頼。ポイントをはずすと大変なことに・・・。
この秋、新製品を発売することになったA社。既存の製品とコンセプトが変わるため、今あるWebサイトとはイメージを変えて、新製品のための専用サイトを構築することになった。新製品プロモーションのプロジェクトチームに選出されたNは、Web制作会社との窓口を担当することに・・・。
依頼するWeb制作会社は、すでに広報やWeb担当者に選定してもらっているので、あとは社内の打ち合わせで決まったコンセプトやサイト構成を資料にまとめて、依頼をすれば大丈夫。
こうして数日後にあがってきたテストサイトを見てNは愕然としてしまった。思っていたイメージと全然違う。おまけにプロジェクトチームから、急に内容追加の依頼が入ってきたのだ。せっかくだから、既存の製品を紹介するページも追加したいって・・・。
サイトの修正依頼と既存製品を紹介するページを追加で2ページ作ってもらうよう、急いで制作会社に連絡したら、「このサイト構造ではこれ以上ページは増やすのは難しいです。」と言われてしまった。
「どうしても増やすのであれば、すでに制作したページの修正費用がかかります。」とのこと。これでは、全体的な修正に対しても、追加費用が発生しそうな気配だ。
途方にくれて、Web担当の先輩に相談してみた。
「製品ページの追加って、ただ2ページ追加するだけではないのでしょうか?」
すると先輩は、「制作会社に、後で追加する可能性があることを伝えてなかったんだよね?インデックス部分(TOPページ)を、固定で作ってしまっていたら、デザインとかスペースの問題で、後からの追加は難しいことがあるんだよね。それからイメージが違うからと言って、全体的にいろいろ修正するとなると、サイトUPのスケジュールに影響が出てしまうかもね。」
そんな・・・全然知らなかった。ひょっとしたら、もっとマズイことがあるかもしれない。
「今更ですが、制作会社にWebを依頼するときの注意ポイントって、他にもあるのでしょうか?」勇気を出して聞いてみた。
「最初に認識がずれてしまうと、後から軌道修正するのは本当に大変なことだから、まず初めに大事なところを決めないとね。」と、注意ポイントを教えてもらった。
このサイトが何のためのサイトなのか
何ページ必要か、何階層必要か
ページが増える可能性があるか
これがそのままメニューのテキスト(大抵の場合画像化する)になることが多い
(この文字の長さなどがデザインに関わる)
ホームと左メニューの付いたコンテンツページで2種類など
ロゴ、フッター、申込ボタンなど
サイトを作る上で、デザイン的な要素が何種類、何パターン必要になるかが非常に重要
テキストベースで情報を整理する
(資料をまとめたつもりでも、無駄に色分けしていたりして、わかりにくい資料になっていることが多い)
このようにすると「見出しが何種類必要」、「この要素は全ページ共通」、「この要素はこのページだけの例外」など全体が見えてくる。この時資料上での装飾は必要ない。要素や重みなどの意味がきちんと伝わることが大事。
今回のように、追加が発生する可能性がある場合は、事前に伝えておくことが必要
日にちだけではなく、時間帯まで落とし込んでおく
(午前中と午後のUPでは、後の作業に影響が出てしまう)
「制作会社が、こちらの意図を汲んでくれると思ったら大間違い。提出した資料でわかる範囲でしか作ってもらえないものなんだよ。だからヘタにデザイン的要素が入っていると、そのイメージで作られてしまうから、大事なところ(コンテンツの内容)が明確に伝わるような依頼をしないとダメなんだよ。」
そうなのか・・・。確かに打ち合わせに参加しているわけでもないのに、微妙なニュアンスが伝わるわけがない。またしてもツメが甘かった!
「こんなに修正しないといけないのね。今回はとりあえずこっちで修正依頼と新規の指示を出すから、追加ページのテキスト作っておいて。」
「はい、すみません。」
他のプロジェクトメンバーのおかげで、なんとかイメージ通りのサイトができて、本当によかった。まだまだ一人前には程遠いなぁ。もっと勉強しなくちゃ!
明日はいよいよサイト公開日!たくさんお問い合わせが来ますように・・・と、心から願うNであった。