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ホーム > 講座 > マーケター日記 > たくさん集めたはずの新規リード、実際はそれほど増えてない?
2007.10.29
イベントで集めた名刺の枚数が多くても安心できません。リード数は色々な原因で減ってしまうのです。
そろそろ来年度の予算取りの季節。ある日新人マーケターMは先輩に呼ばれ、来年度のリード獲得目標を立てるように言われた。今年出展した展示会とセミナー申込での獲得リード数を踏まえて設定するようにと指示された。
Mは、まず今年出展した2回の展示会と隔月で開催しているセミナーでの獲得リード数を把握することにしてみた。集めた数とすでに保有しているデータの重複を除いた、新規獲得数を、純増数として、各イベントの純増率を出してみた。
今年これだけ集まったんだから、来年も同じくらいを目標にしよう。少し上乗せして4600件に決定。これならそんなに予算も増えないし、ちょうどいいかな。
先輩に報告しに行かなくちゃ。
「先輩、できました!少し上乗せで、4600件です!」
算出した獲得リード目標を見せながら、自信満々に報告したら、先輩の顔が少しイラっとしてしまった・・・。
「これ、競合企業の数が入ったままでしょう?リードの数を出すときは、必ず競合企業は除かないと。展示会の時は、かなりの数で競合の名刺が入っているものよ。この時のリストを見れば競合のフラグがあるから、もう一度算出しなおして。」
しまった、いつもあれだけ言われているのに、すっかり忘れていた。
「それと、配信停止とか、メールの不達数が毎月どれくらいあるかも出してね。」
「配信停止と不達の数ですか?」
「そう、年間で考えると結構な数になるの。今の段階で十分なデータがあるように見えても、配信停止はゼロにはならないし、転職される人も多いから、自然とデータは減っていくのよ。その自然減も加味して目標を立てないと、どんどんターゲットデータが少なくなってしまうの。」
「そうか・・・。そういえば、毎月配信停止もメール不達もありますね。」
ということは、今年のマーケティング活動で増やしたリード数も全体で見れば3000件もないかもしれないんだ。
「もう一度算出してみます!」
そんな簡単にできる課題が出るわけないか。初めに聞いておけばよかった・・・。
そうしたら、先輩から救いの声が。
「全体でどのくらいのリード数があればいいか、わかる?」
「今より少しでも多く、でしょうか・・・?」
「それはそうだけど、メール配信したときのクリックレートとお問い合わせやセミナー申込のコンバージョンレートから必要数が見えてくるのよ。」
救いの声じゃなく、余計難しくなってきたような・・・。
「セミナーの申込をメール配信だけで集めようと思ったら、集めたい人数とコンバージョンレート、クリックレートを算出して、何件にメールを出せばいいかが掴めるの。」
(詳しくはこちら)
なんとなくわかったような気もするけど・・・まずは自分で計算してみよう。
「じっくり計算しながらやってみます!」
とにかく数字と格闘してみよう!マーケティングって、文章力だけじゃなくて、数字にも強くないとダメなんだ。
約1日の格闘の末、ようやく数字を割り出したMに、またしても先輩の厳しい言葉が・・・。
「次は、全体スケジュール作っておいてね!」
「はい・・・、がんばります。」
実際の企画がスタートするまで、まだまだ遠い道のりだなぁ。