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2008.03.24
マーケティング活動の検証のために、様々な数値を出してみることも重要ですが、何のための検証なのか、目的を忘れてはいけません。
年度末を迎え、年間のマーケティング活動の検証をすることになったS。先輩から、展示会を中心に数値に落としたレポートを作成するように指示された。
とにかく数値のとれるものをいろいろ組み合わせてレポートを作ろう!
まず、2007年に出展した、A展示会とB展示会の名刺獲得数とCPL、保有リストとの重複率、両展示会の重複率を出してみた。
A展示会については、2006年にも出展実績があるので前年比較をしてみた。
そうだ!展示会からの受注金額も調べてみよう。なかなか私も気づけるようになったかな。
Sは、順調に数値をまとめてレポートを作成し、先輩に報告に行った。
「展示会に関する数値を調べてみたのね。目のつけどころは悪くはないけど、Sさんは何を検証するためにこの数値を取ってみたの?何か、わかったことはあった?」
「えっと・・・。とにかく数値をまとめてレポートを作ることしか考えていませんでした。」
「例えば、A展示会とB展示会の重複を見たときに、展示会出展という視点で見ると何がわかる?」
「A展示会とB展示会は、ほとんど重複しているから、どちらか一方に出展すればいいかもしれません。」
「そうね。さらに、保有リストとの重複を見る限り、B展示会はコストの割に新規が増えていないから、新規リードの獲得には向いてないってこともわかるでしょう?」
「そうですね。ということは、来年はB展示会をやめてA展示会に注力すれば、効率がいいかも。」
「前年度との比較を見てもそれほど重複してないみたいだから、B展示会の予算をA展示会にあてて、昨年よりも小間数を増やしてみてもいいかもしれないわね。」
なるほど・・・。そうやって次回のプランニングをしていくのか。
「何のために検証しているか、わかってなかったでしょう?」
「ばれちゃいました?とにかく数値を出すことばっかり考えていました。来期のプランニングのためでしたね・・・。すみません。」
「来月には新人が入ってくるんだから、あなたも先輩マーケターとして、がんばらないとね!」
そうだった、新人にあれこれ聞かれて先輩みたいに答えられるのかな。もっと勉強しないと。
「はい、がんばります!!」
「じゃあ、この調子でセミナーの検証もよろしくね。」
やっぱり先輩は甘くなかった・・・。早く一人前のマーケターになれるようにがんばろう!
ちょっぴり成長した新人Sのマーケター道は、まだまだ長く続くのであった。(完)
約2年の連載をしてきた「新人マーケター成長記」は今回を持ちまして終了となります。
次回からは、実際にマーケターとして活躍されている、いろいろな企業のマーケティングご担当者の方々にお話を伺う新企画がスタートします!ご期待ください!