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2006.05.29
日本の法人営業は“第二走者のいない箱根駅伝”。マーケティング部門と営業部門の間で、上手にタスキを渡すためには・・・? 「見込み客の獲得」と「案件化」の切れたラインを繋ぐ。
私は「見込み客の獲得」から「有望見込み客の絞込み」、「案件化」、「受注」、「クロス&アップセリング」という法人営業の「ライン」が途切れている事が日本の法人営業の大きな問題であると言い続けている。特にマーケティング部門が担当することの多い展示会での「見込み客の獲得」と営業部門が担当する「案件化」の間にポッカリと大きな穴が空いている企業が多い。
箱根の駅伝で言えば第一走者と第三走者の間に第二走者がいない、という状況なのだ。中継所に次のランナーがいないのだから当然タスキは繋がらず、第一走者の努力は無駄になる。展示会を成功させるための徹夜を重ね休日を返上した大変な努力は社内から評価されず、目標を上回る数のアンケートや名刺を集めたにも関わらず次の年の予算を削減されてしまう。なんとか結果を出そうとアンケートに力を入れて有望リストを作成しても、営業部門との関係を作れていないのでまともに追いかけてもらえない。そうしたジレンマでマーケティング部門と営業部門が不仲になっている企業は意外な程多いのだ。これらの問題はほとんどの場合「ラインが切れている」事が原因である。
ラインを繋げばすべてが変わる。私達は実際に多くの企業で現実を変えることに成功している。削減されたイベント予算が復活した企業、展示会を軽視していた営業部門が人と予算を出してくれるようになった企業、マーケティングが作った見込み客リストを営業がしっかりフォローするようになった企業、メールマガジンとウェブサイトを使って見込み客としっかりコミュニケーションができるようになった企業・・・
クライアントと一緒にポッカリ空いた穴を塞ぎ、途切れていたラインを繋げる作業に数多く取り組んできた経験から、私は確信をもっている。日本の商慣習に沿って自社のラインをチェックし、切れている部分を見つけて丁寧に繋げていけばどの企業も必ず展示会を営業に活用し売り上げを伸ばすことができる、と。