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ホーム > インタビュー > スペシャル対談[日本オラクル株式会社] 日本企業が世界で勝つために、今、必要なマーケティングとは?(前編)
2014.01.20
未だに世界でもトップの技術力を有する日本の製造業。しかしこの10年で競争力を大きく低下させ、苦境に立たされている企業も少なくありません。その鍵は「マーケティング」にあると私たちは考えています。そこで、日本オラクルで多くの企業の営業・マーケティング支援を手がける小島本部長とシンフォニーマーケティングの庭山が対談。グローバルで戦う日本企業に今、そして近未来に必要なマーケティングとセールスの姿を語ります。
庭山:私がマーケティングの現場で感じることは、日本でのEloquaの普及は製造業からだということです。日本の製造業で海外での売上が全体の半分以下というところはあまりないですし、中には売上の9割は海外市場という企業もあります。そうなるとマーケティングのグローバルプラットフォームを持たざるを得ないものの、選択肢が多くあるわけではありません。あくまでも本社は日本なので、日本でしっかりサポート体制があるという条件でとなると、当面はオラクルのEloquaがすごく速いスピードで浸透していくのではないかと思いますね。
小島氏:もともと北米がメインだったので、北米のみで利用している企業が多いです。しかし、最近はグローバル用途で利用する企業も増えているようです。今後は、オラクルがあらゆる国でサポートしていきますので、利用範囲もどんどん拡大していくと考えています。
庭山:ヨーロッパは、国によってマーケティングに対する温度差が大きいですね。イギリスなんかは、ほとんどアメリカ並みですよ。オラクルに買収される前のEloquaのヨーロッパの拠点はロンドンにありましたし、Eloquaを中心としたBtoBマーケティングのイベントはほとんどロンドンで開催されています。オグルヴィ・アンド・メイザーなど、アメリカの広告会社のルーツはだいたいイギリスですから、ヨーロッパのBtoBマーケティングでは突出していて、随分離れてドイツ、フランスといった位置付けでしょうか。
小島氏:そうですね、事例は非常に多くあります。そこでEloquaを使う目的は、リテンションというケースが多いです。ユーザーに次の買い替えのタイミングでリピートしてもらうために、どのようにコミュニケーションするのかというキャンペーン設計に使われています。
グローバルでいうと、多通貨・多言語はもちろんですが、プライバシーのレギュレーションなどにも対応する取り組みをしていかないと難しいですよね。グローバルパッケージベンダーとして、そういった対応を加速し、しっかりと基礎を固めていくと思います。
庭山:今、マーケティングオートメーションが日本で広がることは、非常に健全なことです。なぜかと言うと、これまでの日本企業はツールの選定が間違っていたからです。
たとえば、SFAを導入する企業に、「導入して何をしたいですか?」と質問すると、75%が「マーケティング」と回答します。SFAは、マーケティングのツールではなくて、営業案件のプロセスをマネジメントするためのセールスのツールです。マーケティングに必須の名寄せや大量のメール配信、Webトラッキング機能などを実装していないのです。それと、日本の場合は営業が強いので、ガチガチに管理する必要はなく、ある程度の自由度を持たせた方がいいでしょう。そうすると、マーケティングオートメーションがぴったりで、将来グローバルプラットホームとして利用することを考えると、Eloquaの選択はとても正しいと感じますね。
そして、日本の製造業では、マーケティングオートメーションが早く定着すると思っています。というのも、弊社があらゆる業界のお客様とかかわる中で、製造業は驚くほど吸収力があると感じているからです。おそらく、ものづくりの工程で高度なプロセスマネジメントを経験しているからだと思います。彼らが使っている生産管理や製造CAD、CAEなどのソリューションに比べれば、マーケティングや営業関連のツールは全然難しいものではありませんから。
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マーケティングを強化することが日本の製造業の未来を変えるかもしれません。
次回は、より具体的に日本企業が考えることや取り組むべきことを語り合います。