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2016.05.06
BtoBマーケティングにおける展示会活用法を連載するコラムです。第1回目の今回は、デマンドジェネレーション(営業案件の創出)における展示会の位置づけと選定ポイントについてご紹介します。
日本では、毎月のように数多くの展示会が開催されています。BtoB企業を対象とした展示会であれば、さまざまなテーマで細分化された専門展に多くの企業が出展し、数万人の来場者が訪れます。
展示会に出展する目的は、企業や製品のブランディング、既存顧客のグリップなどさまざまで、それぞれのKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)で効果測定しています。
一方で、展示会をデマンドジェネレーション(営業案件の創出)の施策の一部として考えると、目的が少し変わってきます。それは営業案件を創出するために必要な「リードジェネレーション(見込み客の獲得)」という位置づけです。
デマンドジェネレーションでは、E-Mail+Webの継続的なコミュニケーションによって、見込み客を啓蒙・育成しながら、ニーズが顕在化したタイミングをキャッチして有望度の高い営業アプローチ先を創出します。実は展示会は、そのアプローチ先の源となる見込み客を獲得するための重要な機会なのです。
では、なぜ展示会がリードジェネレーションの施策として重要なのか。いくつか理由はありますが、大きく分けると2つあります。
Webからの資料請求や問い合わせを増やして、見込み客を獲得することもできます。しかし日本人の特性も関係しているかもしれませんが、Web上で名を名乗ってくれない(コンバージョンしない)ことも多く、中長期的に見て絶対数が足りないケースがあります。
Webからの問い合わせだけでは「数」が足りないからといって、個人情報保護法の遵守が求められる中、リストを購入するわけにはいきません。展示会では、個人情報を取得する際に必要な利用目的の通知義務を正しく行い、法令を遵守して見込み客を集めることができます。
こういった理由から、企業として法令を遵守しながら多くの見込み客データを獲得できるのは、展示会が最適な機会なのです。
展示会をリードジェネレーションの施策と位置づけると、今度は出展すべき展示会の選定が重要なポイントとなってきます。
BtoB企業でマーケティングを担当されている方に「なぜ、この展示会に毎年出展しているのですか?」と聞くと、「昔から出展しているから」という答えが大半です。これでは展示会の成果は見込めません。費用対効果を求められると目も当てられない結果となるでしょう。
この問いに対する正しい答えは一つ。それは、「ターゲットが集まる展示会だから」です。ターゲットが集まらない展示会に出展しても、コストと労力は水の泡になることは明らかです。
シンフォニーマーケティングでもこの考え方のもと、出展する展示会を選定しています。実は弊社はマーケティング会社であるにもかかわらず、マーケティングソリューションがテーマのイベントにはほとんど出展していません。
近年は製造業のお客様からご相談をいただくことが多く、そういった方々が集まる展示会に出展しています。例えば、弊社がここ数年で出展した展示会は以下のようなものがあります。
普通であればマーケティングの会社が出展する展示会ではないものばかりです。しかし、こういった活動の中から着実にお客様になっていただいている事実が、出展した展示会が間違っていなかったことを証明してくれています。
このように展示会といっても、戦略的に活用していかなければ成果に結びつきません。まずは位置づけを明確にし、出展する展示会の選定を見直してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
マーケティング施策における展示会の位置づけを明確にしましょう。多くのリード獲得を推奨します。
過去の慣習や業界に関係なく、ターゲットが集まる展示会に出展しましょう。