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2015.11.10
第2回は、MarketのユーザビリティとCRM連携についてご紹介いただきます。
マルケトの最大の特長は「操作のしやすさ」と「使いやすさ」─第1回ではそのようにご紹介しました。よく言われるのが、ユーザーインターフェース=画面の見やすさ・わかりやすさと、ドラッグ&ドロップの簡単な操作でアイデアをすぐ実行できることです。しかし実は、マルケトの優れたポイントはそれだけにとどまりません。実際の流れに沿ってご説明しましょう。
マーケティング活動の実作業は、おおまかに言えば「見込み・既存顧客を分類(セグメンテーション)して」「それぞれに対してアクションを起こす」の2つに分けられます。マルケトでは、前者は「スマートリスト」、後者は「フロー」と呼ばれる画面で行います。
スマートリストでは、対象者が所属する企業の業種や規模、役職などの属性情報、さらにはWeb閲覧やメール開封状況といった過去の出来事(フィルター)と、今後対象者がどのような行動をとるかの未来の出来事(トリガー)に分けて、非常に細かい設定が行えます。Webサイトを例にとれば、過去何日間に何回どのページを訪れたか、どんな検索ワードを使ったかまで設定できます。
フローのほうでは、「メールを送信」「待機」「メールを再送」「リードのステータスを変更」といった一連の流れをワークフローの形で簡単に組み込むことができます。さらに、その中で「役職が部長以上の場合は+20ポイント」といったスコアリングの修正も同時に行えます。
スマートリスト、フローともに、それぞれ1ページの画面で簡単に作成できるというのが、マルケトの「使いやすさ」の真骨頂です。セグメントリストを複数作成したり、マーケティングのプログラムを複数作成するような手間は不要です。もちろん、作業のほとんどはドラッグ&ドロップとプルダウンのマウス操作で行うことができます。
こうした機能は、実際のユーザーから高く評価されているポイントです。ユーザー評価の高さという点では、もう1つ「クローン&トークン」という便利な機能もあります。
例えば、定期的なセミナーを数ヵ所で開催するというようなキャンペーンを行う場合、「集客メールを作成」「招待メール送信」「リマインダー」「LP作成」といった同じワークフローが使えるので、過去に使ったものを再利用することは多いでしょう。しかし、通常は過去利用したものを一件一件コピーして、イベントの日時・場所などを手動で書き換えなければいけません。
「クローン&トークン」を使うと、キャンペーン全体を丸ごと複製し、変更すべき箇所をあらかじめ変数(トークン)として設定すれば、変数を置き換えるだけで、一瞬ですべてのワークフローが置き換わります。これによって、少ない人数でも多くのキャンペーンを回すことができるのです。
こうしたマルケトの利点は、マーケティング専業で、実際のマーケターが作っている製品であるということに起因しています。マーケターの負荷をできるだけ減らした上で、ITリテラシーに関係なく、仮説に基づいたアイデアをすぐに実行に移せるようになっているのです。
MAはSFA/CRMの前段階でその機能を補完するものである以上、SFA/CRMとの連携は必須。その点、マルケトはSalesforce、Microsoft Dynamics CRMといった主要なCRMと緊密な連携がとれています。さらに特筆すべきは、Salesforceの連携機能として営業がリードに関する情報を受け取って的確かつすばやく行動に移せる「セールスインサイト」を備えていることです。
「セールスインサイト」では、営業がフォローすべきリードがダッシュボードで一覧表示されます。リードの優良度と緊急度は「星のマーク」「炎のマーク」で表示されるようになっているので、情報を受け取った営業は「この顧客に真っ先にアプローチすべき」ということがわかります。さらには“価格表を見た”“重要なイベントへの参加が登録された”といった「Web上での行動」や「メールに対する反応」「スコアの変遷」といった行動情報も時系列で表示されるので、訪問する前に顧客の行動を知ることで温度感がどこまで高まっているかも知ることができるのです。