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2016.08.08
MAを有効活用したマーケティングを実現するために、MA運用サポート経験豊富なスペシャリストが担当者のお悩みにお答えするコラムです。第3回目は、MAの主要な機能であるメール配信についてご紹介します。
マーケティングオートメーションは営業案件を創出する「デマンドジェネレーション」のためのツールです。ターゲットと継続的なコミュニケーションを図ることで、自社の強みを訴求していくことが必要となりますが、その際に重要なチャネルとして機能するのがメールマガジンです。しかし、オペレーションを一つでも間違えれば個人情報漏洩にもつながりかねません。そこで今回は、メール配信に関する注意点をお伝えします。
HTMLメールが受信できない設定にしているお客様がいますが、回避方法はありますか?
MAでは、メール受信者のIT環境に応じてHTMLメールとテキストメールを表示分けできるマルチパートでのメール配信が可能です。日本ではHTMLメールを受信ブロックしている企業がいまだに多くあります。しかし、テキストメールも同時に配信できるマルチパートであれば、もしHTMLメールが表示できない場合でも、テキストでコンテンツが表示されるため情報を届けることができます。
マルチパート形式でメール配信する際に、注意すべきことはありますか?
MAではHTMLメールから自動でテキストメールを生成することができますが、文字化けや意図しない改行などにより見づらいメールになってしまうケースもあります。そのため、手間はかかりますが、事前にHTML/テキストそれぞれの原稿を用意することをお勧めしています。また、どちらの形式にも配信停止の受付先を記載することを忘れないように注意してください。
数種類のメールマガジンを配信していますが、注意点はありますか?
メールマガジンごとに送信者名、送信者アドレス、返信先名、返信先アドレスが異なる場合、それらが正しく設定されているか確認が必要となります。また、そのメールマガジンの種類に即した配信停止の受付先が明記されているかも確認してください。
複数のメールマガジンで配信対象が重複している場合、同じ人に頻繁にメールを配信してしまうオーバーコミュニケーションとなる可能性もあります。配信停止やクレームにつながることもありますので注意が必要です。
メールマガジン内に、アクセス者を個人特定するためのトラッキングスクリプトを挿入できない外部のサイトのURLを掲載したいのですが、トラッキングすることは可能でしょうか?
Webサイトにアクセスした個人を特定するための仕掛けであるトラッキングスクリプトを挿入したリダイレクトページを作成します。そこから外部サイトに遷移させるようにすることで、トラッキングを行うことができます。
新規リードが追加される度に、配信の許諾を得るためのパーミッションメールを手動で送信していたのですが、MAで自動化できますか?
パーミッションメールを自動配信することは可能です。新規リードのソース(個人情報の入手元)が分かるようにデータを管理することで、ソースごとに異なる内容のパーミッションメールを送信することも可能となります。例えば、展示会来場者向けや営業名刺向けのパーミッションメールなどがあります。
少しでも開封率を上げたいと考えていますが、何か良い方法はありますか?
MAには、コンテンツを2つ用意して、どちらが高い効果を得られるのかを検証するためのA/Bテストを行う機能があります。
例えば、最初に配信対象5,000件の10%にあたる500件のうち、半数ずつに件名の異なるメールマガジンを送信します。あらかじめ設定した評価期間の後に、どちらのメールマガジンの開封率が高かったのかを判定します。開封率の高かったメールコンテンツを、残り90%である4,500件のリストに配信することが可能となります。また、A/Bテストを複数回行うことで、どのような件名であれば開封率が高い傾向にあるかを分析できます。
このように、ただメールを配信するだけでも、さまざまことに注意しなければなりません。多くの機能があるMAを最大限に活用するためには、目的を持って正しく運用していくことが重要となります。